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コロナ禍で「不安のラマダン」、 イスラム社会に激震 

 コロナ禍で「不安のラマダン」、
イスラム社会に激震 

[アルジェ/ジャカルタ/カイロ 20日 ロイター] - 

聖なる断食月「ラマダン」の開始を数日後に控え、イスラム世界は新型コロナウィルスのパンデミックがもたらした、タイミングの悪い難問に頭を悩ませている。

連帯を深めることが尊ばれる時期なのに、他者との距離を取らざるをえないからだ。

イスラム暦において最も神聖な月であるラマダンには、家族や連帯感が重視される。

共同体を自覚し、思索を深め、慈善を広げ、そして祈りを捧げる月なのだ。

だが、セネガルから東南アジアに至るまで、感染防止への外出禁止令が出され、各地のモスクが閉鎖されている。

大人数による礼拝集会が禁止される中で、約18億人のムスリムたちは、今月23日前後に始まる次のラマダンにかつてない不安を抱いている。


<誰もがおびえている>
アルジェに暮らすヤミネ・ヘルマシュさんは、例年であれば、日の出から日没までの飲食が禁じられるラマダンの期間中、親戚や隣人を自宅に招いてお茶や冷たい飲み物を提供する。

だが、今年は状況が変わりそうだ、とヤミネさんは気を揉んでいる。

彼女は涙を流しながら、「こちらから向こうを訪問することもできず、彼らも来てくれないだろう」と言う。

「大事なお客さまも含めて、誰もがおびえている」

アルジェリアではモスクが閉鎖されており、その中での礼拝はできない。

夫のモハメド・ジェムディさんは「タラウィーのないラマダンなど考えられない」と言う。

「タラウィー」とは、夜になり、断食を解いて「イフタール」と呼ばれる夕食をとった後にモスクで行われる特別礼拝だ。

感染者は湾岸地域でも増加しており、サウジアラビアはイスラム教徒に対し、礼拝のために集まったり、他人と交流しないよう求めた。
「みんなで1つのボートに乗っている。ともに頑張れば安全に岸に着く」。

タウフィック・アル・ラビア保健相は20日、テレビでそう演説した。

「ラマダンの期間中、これまで多くの社会活動をしてきたが、今年は違う。社会的距離を保つよう、お願いする」。

ヨルダンでは、政府が近隣のアラブ諸国と連携して、ラマダンの儀式のうち何が容認されるのかを示すファトワ(宗教見解)を出す見通しだ。しかし、国内数百万人のムスリムは、すでに例年とはひどく違う感触を抱いている。


<これまでで最悪の年>
人口2300万人を抱えるエジプトの首都カイロ。

ふだんなら露天市場から街路に至るまで、24時間、人々の動きが絶えることはない。だが新型コロナウィルスは、ここでも甚大な被害をもたらしている。

歴史のあるモスク「アル=サエダ・ザイナブ」の近くで屋台を営むサミル・エル・ハティブさんは、「人々が買い物をしたがらない。

コロナに脅えている。

これまでで最悪の年だ」と語る。「昨年に比べたら、売り上げは4分の1にもならない」
ラマダンの期間中、カイロの露天商たちは、断食が解かれる夜に向けて、テーブルにナツメヤシやアンズ、甘味のある果実を山積みにする。

市中の壁には、竿にかけられた「ファワニー」と呼ばれる伝統的な灯籠が飾られる。

だが今年は、当局が夜間外出禁止令を出し、地域単位での礼拝集会などの活動を禁じているため、灯籠の購入を気にする人はあまり多くない。

あえて外出していた少数の人たちの1人、証券市場でマネジャーを務めているナセル・アブデルカデルさんは「今年はラマダンのムードはまったくない」と言う。

「いつもなら市場に来ると、ラマダンの始まりとともに人々が音楽を演奏し、そのあたりに座り込む。

ほとんど街路で暮らしているような感じになる」


<あらゆる連帯が失われている>
新型コロナ禍は、ラマダンのなかで断食と並んで義務と見なされている慈善活動にも悪影響を及ぼしている。

アルジェリアでは、レストランのオーナーたちが頭を抱えている。

店を閉めてしまったら、困窮者にどうやってイフタールを提供すればいいのか。南アジア系の低所得労働者にイフタールを提供していたアブダビの慈善団体も、モスクが閉鎖されている今、何をなすべきか手探り状態だ。

アラブ首長国連邦(UAE)はこのほど、集団感染が発生した地域で、食品を詰めたパックや食事1000万食分を提供し始めた。

インドから働きに来ているエンジニアのモハメド・アスラムさんは、アブダビの商業地区にある3ベッドルームの集合住宅に、14人の仲間と共に寝起きしているが、新型コロナウィルスのために失業してしまった。

彼が入居している棟は、住民の1人が陽性の診断を受けたために隔離されており、食糧は慈善団体に頼っている。

セネガルでは、やり方は限定しつつも慈善活動を継続する計画だ。

海辺の首都ダカールでは、「ンドグ」と呼ばれるチョコレートクリームをたっぷりと塗ったバゲット、ケーキ、ナツメヤシ、砂糖、牛乳を困窮者に提供することで知られる慈善団体が、街路ではなく、宗教系の学校で配布することにしている。

一方、ムスリムが多数派を占める国として最も人口の多いインドネシアでは、今年、愛する家族とオンラインで再会する人も出てきそうだ。

プラボウォさんは、飛行機で家族のもとに帰る代わりに、オンライン会議用アプリ「Zoom」経由で、ラマダン明けの祝祭「イド・アル=フィトル」を祝う予定だ。

「新型コロナが心配だ」と彼は言う。「それにしても、あらゆる種類の連帯が失われている。

一緒にイフタールを食べることもなく、モスクでの集団礼拝もなく、友人とのおしゃべりもない」

(翻訳:エァクレーレン)

売り止まぬトルコリラ、「危機の傷」癒えず

[ロンドン 15日 ロイター] -
 昨年約20年ぶりの大幅な下落を記録したトルコリラだが、金融政策当局の信認がかろうじて崩壊を免れ、為替市場が世界的に落ち着きを取り戻したことから、今年は持ち直しを予想する声が多かった。
しかし年初からの動きは期待を大きく裏切っている。
トルコは政治的な緊張やガバナンスへの不安、金融・財政政策の不透明さなどの悪材料が今もリラの重しとなっている。
昨年のリラ急落の悪影響がまったく薄らいでおらず、中銀が現行の金利水準を維持し、リラ安による物価上昇を食い止めることができるかが問われている。
北大西洋条約機構(NATO)の同盟国である米国との関係が悪化しているほか、中銀が早すぎる利下げに動くのではないかとの懸念が広がり、政府は3月の地方選を控えて財政支出を増やそうとしている。
こうした要因が重なってリラは他の通貨をアンダーパフォームしている。
ノムラのイナン・デミル氏は「今後数日以内に市場の懸念が薄れれば、リラも安定するだろう。
しかしより重要なのはこうした要因が消えていないことで、明らかに当面残りそうなものもある」と述べた。
トルコの経済状況を5つの相場の動きから探ろう。

●リラは下げ止まらず
リラTRY=は昨年まで通年ベースで6年連続で下落。2019年も年初から3%安と新興市場国通貨で最も下げがきつい。
最近のリラ安は、日本の個人投資家による3日の売りをきっかけに始まった。
昨年末に買った分を一気に手放したことから、リラは対円で10%近く急落。
東京金融取引所のデータによると、日本の個人投資家によるこの日のリラの長期ポジションの売り越しは4万2743枚と、昨年8月以来の高水準だった。

●株式は大幅下落
トルコ株式市場は昨年、リラ建てで20%下落した。
国際金融協会(IIF)のデータによると、外国人投資家は昨年、トルコの株式と債券を売り越した。
株式と債券の両方で売り越しとなったのは2015年の危機以来で、株式市場からは10億ドルが流出した。
中銀のデータによると、株式と債券からの資金流出は年明け後も続いている。
非居住者は1月4日に終わった週に株式と国内債券を売り越した。

●債券は割高
JPモルガンは長期平均からの乖離を調べ、トルコの10年物国債は世界で最も割高だと結論付けた。
ドイツ銀行は先に、投資を避けるべき金融商品のリストにトルコ国債を掲載した。
トルコ国債は10年物の利回りが15.7%なのに対して、インフレは20%を超えており、既に実質利回りが大幅なマイナスとなっている。

●相次ぐ格下げ
トルコは混乱の深刻化に伴い、昨年主要な格付け会社から相次いで格付けを引き下げられた。
S&Pグローバルは3カ月間に2度の格下げを発表し、ムーディーズも格付けを2度下げた。
ムーディーズとフィッチの格付けはS&Pの「Bプラス」に相当し、まだ引き下げ余地がある。

●ボラティリティは高止まり
デリバティブ市場は今年のリラ相場について、混乱は小さくなるが完全な沈静化は見込めないと示唆している。リラのインプライドボラティリティ(予想変動率)は1週間物から1年物までがすべて、リラ危機が最も深刻だった昨年8月の半分以下の水準に低下した。
しかし新興国市場が世界的に上昇基調を保っていた昨年同時期に比べると、まだ2倍以上だ。

●くすぶる早期利下げの不安
トルコ中銀は16日の会合で政策金利を24%に据え置く見通しだ。
しかしインフレが急低下しており、予想を裏切る中銀の過去の政策判断や大統領の利下げ要求などから、中銀は今回は現状維持を決めても早い段階で利下げに踏み切るのではないかと関係者は危惧している。
利下げの次期と幅はリラと債券の両市場を大きく左右する。

(Karin Strohecker記者、Marc Jones記者)

サウジ国営石油21年に上場

サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は9日、

リヤドで記者団に対し、世界最大の石油会社である

国営サウジ・アラムコ

の新規株式公開(IPO)を2021年に実施する考えを表明した。

欧米メディアが報じた。

 アラムコのIPOを巡っては、18年夏にいったん中止になったことが明らかになった。

サウジ政府は断念していない考えを示していた。

企業価値は2兆ドル(約220兆円)ともいわれており、

大型の上場案件として注目を集めそうだ。

 ファリハ氏はアラムコの企業価値は金融市場が評価するとしつつ

「原油埋蔵量は(価値を定める際の)一つの基礎となる」と語った。

アラムコが19年4~6月に社債発行による資金調達を実施する計画も明らかにした。

 サウジ政府は株式公開から得られる多額の資金を、

石油に代わる分野の産業育成などに振り向けたい考えとみられる。(共同)

中国のイスラム教徒弾圧、新疆から寧夏へ拡大



中国政府のイスラム教徒弾圧が新疆ウイグル自治区から寧夏回族自治区に広がっている。

中国政府が少数民族や宗教団体の締め付けを強める前兆だ。

中国政府は新疆ウイグル自治区の治安取り締まりを昨年から開始、イスラム教徒のウイグル族を少なくとも100万人収容施設に拘束して国際社会から批判を浴びている。

中国指導部はこうした収容は必要とし、そこを「職業訓練」施設と称している。

先週、寧夏回族自治区はテロ対策で新疆ウイグル自治区と協力することで合意した。

これで中国政府が少数民族の締め付けをより広範に実施しようとしている意思が浮き彫りになった。

寧夏回族自治区の中国共産党幹部、張韻声氏は新疆ウイグル自治区のテロ対策を称賛し、「新疆とさらに足並みをそろえ、テロ対策、社会の安定、民族宗教対策で密接な協力に努める」ことを呼び掛けた。

中国共産党中央政法委員会の機関紙、法制日報によると、先月、張氏が派遣した代表団は新疆ウイグル自治区を訪れ、区都ウルムチにある収容施設と刑務所2カ所を視察。

党幹部同士の交流によって、新疆ウイグル自治区で使われている取り締まり方法がイスラム教徒の回族が最も集中する寧夏回族自治区に伝わり、使われるようになる道が開かれた。回族は中国の主要な少数民族の一つで、人口は1000万人を超える。

寧夏回族自治区ではこの合意前から厳しい宗教制限を課していた。今年の夏には韋州の住民が完成したばかりのモスク(イスラム教礼拝所)取り壊し計画に反対し抗議活動を行った。
まれなことだ。

2月以降、同自治区全体で子供への宗教教育は中止されている。

イスラム教徒を「中国化」する取り組みのひとつとして宗教的シンボルやハラル認証(イスラム教の戒律にのっとった食材であることを示す認証)の表示も撤去されている。

カナダのアルバータ大学のリザ・ハズマス政治学教授は「回族はおおむね経済的にも社会的にも極めて良く同化している。

12世紀から中国にしっかり根付いてきた」と指摘する。

宗教政策の硬化は、経済の成功を少数民族にも行き渡らせようと長年採用してきた中国政府の民族政策は失敗だった、と暗に認めることにつながる。

共産党支配が始まって間もない頃は、イスラム教徒の回族やウイグル族に自治区が割り当てられ、宗教や文化についてより高い独立性が約束されていた。

少数民族にはかつて実施されていた一人っ子政策も適用されなかったし、教育など社会福祉制度の一部では優先的適用をずっと受けてきた。

しかし、チベット自治区、次いで新疆ウイグル自治区の党委員会書記に就任した強硬派の陳全国氏の指揮下で、この中国二大自治区に対する締め付けは激化した。

オーストラリアのラ・トローブ大学で民族政策を研究するジェームズ・ライボールド氏によると、以前は「経済が発展すれば最後には民族問題は解決される、という信念」が存在した。

経済発展を辺境地帯にもたらせば、人民は礼節を知り、共産党に忠誠を誓うようになる、という考え方だった。

「そうした考えは失敗だった。

もっと高圧的、断固とした政策が必要だ、と今は考えられている。

経済発展を脇に追いやっても、秩序の安定を最優先する、という信念に代わった」と、ライボールド氏は述べた。

By Emily Feng in Beijing

(2018年12月2日付 英フィナンシャル・タイムズ電子版 https://www.ft.com/)

カタール、19年1月にOPEC脱退へ

中東湾岸の産油国カタールは3日、石油輸出国機構(OPEC)に対し、

来年1月に脱退する方針を伝えた。

カタール当局者は記者会見で、ガス産業の発展に集中するための

長期戦略に沿った決断であると説明した。

OPECの価格支配力の一段の低下につながる可能性がある。

カタールをめぐっては同じOPECのサウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)が昨年、

「テロ組織を支援している」ことを理由に一方的な断交を突きつけた。

カタール当局者は政治的な背景はないというが、脱退の決断には、

こうした中東の政治対立が影響した可能性がある。

カタールは6日にウィーンで開くOPEC総会には出席するという。

カタールは原油の産出量は小さいが、巨大なガス田を域内に抱え、

液化天然ガス(LNG)の最大輸出国となっており、

エネルギー市場で大きな存在感がある。

フィリピンで、ミンダナオ島に自治政府認める

フィリピンのドゥテルテ大統領は6日、同国南部のミンダナオ島にイスラム自治政府の樹立を認める「バンサモロ基本法」の署名式典を大統領府で開いた。

同国最大のイスラム武装勢力、モロ・イスラム解放戦線
(MILF)のムラド議長と握手した。

演説で「ミンダナオ島に平和と安定、素晴らしい自治がもたらされることを祈る」と語った。

 ドゥテルテ氏は7月26日、バンサモロ基本法に署名。

同法はすでに発効した。

2018年末にはミンダナオ島西部で住民投票を実施し、自治政府に加わるかどうかを問う予定だ。

ドゥテルテ氏は「住民投票に参加し、権利を行使してほしい」と対象地域へ呼びかけた。

 バンサモロ基本法は、イスラム系住民が多い同島西部に高度な権限を持つ自治政府を樹立することを認めている。

自治政府樹立は、武装闘争を展開してきたMILFと政府が14年に合意した包括和平の条件に含まれており、同法成立により和平に向け一歩前進した。

当面の焦点は、自治政府に参加する住民がどのくらいの数になるか。

住民投票が実施される地域にはイスラム系以外も住んでいる。

一方、イスラム系住民には自治権で満足せず、強硬に独立を求める勢力もいる。

投票の結果によっては、和平プロセスが遅れるなどの影響が出る可能性がある。

アフガニスタンとラオス、資金洗浄の監視国から除外

資金洗浄やテロ資金対策で協調する35カ国・地域などの枠組み

「金融活動作業部会(FATF)」は、資

金洗浄などの監視対象国にしていた

アフガニスタンとラオスを対象から外した。

両国が資金洗浄などを防ぐ法整備や規制を設けたことを確認し、

国際金融システムにリスクをもたらす可能性が下がったと判断した。
 
FATFは、この2国以外に引き続き7カ国を監視対象にしている。

皇太子が電撃交代、サウジ王室「内紛」の舞台裏

 - 過去20年にわたって、サウジアラビアの安全保障・治安部門トップの座にあり、王位継承第1位の皇太子だったムハンマド・ビン・ナエフ氏が先月20日、メッカにある王宮4階に呼ばれ、サルマン国王に謁見した。

「MbN」という通称で呼ばれるナエフ氏に近い関係筋によれば、このとき81歳の国王は、おいのナエフ氏に対し、自分のお気に入りの息子、ムハンマド・ビン・サルマン氏に役職を譲るよう命じたという。

鎮痛剤の乱用によって判断力が落ちている、というのが解任の理由だった。

「国王がナエフ氏との謁見場所に来て、室内には彼ら2人だけが残った。国王はナエフ氏に『退任を希望する。

薬物中毒が判断力に危険な影響を及ぼしており、その治療を勧められても聞き入れなかった』と告げた」とこの関係筋は語る。

事実上の「宮廷革命」を引き起こした異例の謁見に関する詳細が新たに伝えられたことで、世界最大の石油輸出国のリーダーシップを再構築しつつある事件の真相が明らかになってきた。

ロイターはナエフ氏の薬物中毒について独自に確認はできなかった。

サウジアラビア高官は、こうした説明は「ナンセンスであると同時に、(まったく)根拠がなく真実ではない」と述べている。

「ここで述べられている筋書きは、ハリウッド並みの完全なファンタジーだ」。

この高官はロイターに対する声明でそう語り、ナエフ氏の薬物乱用疑惑については言及しなかった。

同高官によれば、ナエフ氏は国益のために解任されたのであり、どんな「圧力や屈辱」も味わっていないという。

解任の理由は「機密事項」だと語った。

だが、状況に詳しい情報提供者によれば、国王は息子を王位継承者に昇格させることを決意し、ナエフ氏を排除するために彼の薬物問題を口実として利用したのだという。

3人の王室関係者、王族であるサウド家と関係のある4人のアラブ人当局者、そして中東地域における複数の外交関係者によれば、ナエフ氏は解任を命じられて驚いていたという。

「ナエフ氏にとっては、大きなショックだった」とナエフ氏に近いサウジ政界関係者は語る。

「これは政変だ。

彼は不意を突かれた」
情報提供者らによれば、ナエフ氏は衝動的な言動の多いムハンマド・ビン・サルマン氏に地位を奪われるとは予想もしていなかったという。

ナエフ氏はサルマン氏について、イエメン紛争への対応や公務員の給与削減など多くの政策的過ちを犯してきたと考えていた。

今回の重大な権力掌握は、「MbS」とも呼ばれている32歳のムハンマド・ビン・サルマン新皇太子が圧倒的権力を手中に収め、王位継承を加速するよう意図した動きだったようにも見える。

王位継承のあかつきには、この若き皇太子は、いまや石油価格低迷、イエメン紛争、勢いづくイランとの対立、そして湾岸諸国の外交危機といった厳しい状況を迎えている王国を統治することになる。

ナエフ氏に近い関係筋は、同氏が健康問題を抱えていたことを認め、2009年にナエフ氏の宮殿において、過激派組織アルカイダの工作員が目前で自爆テロを図った後、病状は悪化していたという。

国王が薬物乱用を理由としてナエフ氏に辞任を求めたとされる会合については、サウジアラビアと関係の深いアラブ人情報筋からも、同様の説明を得た。

これらの情報筋によれば、ナエフ氏の体内には除去できない爆弾の破片が残っており、同氏は痛みを緩和するためモルヒネなどの薬剤に頼っていたという。

ある情報筋は、ナエフ氏は近年、3回にわたってスイスの医療機関で治療を受けていたという。ロイターは独自の裏付けを得ることはできなかった。

<宮廷革命>
国王は、政治・安全保障評議会の会合前に動いた。

会合は午後11時に開始予定だったが、その数時間前にムハンマド・ビン・サルマン氏からの電話を受けたナエフ氏は、ありふれた連絡だ考えた。

ナエフ氏に近い筋によれば、この電話でサルマン氏は、国王がナエフ氏との面会を求めていると伝えたという。

ナエフ氏に解任が告げられた謁見から数時間のうちに、サウド家の主要メンバーで構成される「忠誠委員会」は、国王名義による書簡を受け取った。

サルマン氏の宮廷顧問らによって作成された書簡には、ナエフ氏が(薬物中毒という)健康問題を抱えており、「2年間にわたり治療を受けるよう勧告してきたが聞き入れられなかった」と書かれていた。

「この危険な状況ゆえに、彼はその職務を解かれるべきであり、後任としてムハンマド・ビン・サルマン氏が任命される」──。

ナエフ氏に近いサウジアラビアの情報提供者の要約によれば、書簡はそう告げていたという。

この書簡は「忠誠委員会」のメンバーに対して電話で読み上げられ、一方でナエフ氏は一晩中、室内で孤立した状態にあり、携帯電話を取り上げられ、側近との連絡を絶たれたという。

内務省に属するエリート準軍事部隊から派遣される護衛たちも交代させられた。

「忠誠委員会」メンバーのもとには使者が送られ、承認の署名を集めた。34人のメンバーのうち、3人を除く全員が賛同した。

こうして政変は成功した。

ナエフ氏の解任を支持した委員会メンバーからの電話は録音され、宮廷顧問がそれをナエフ氏に聴かせた。

ナエフ氏に反対する勢力の強さを示し、57歳になる皇太子から抵抗の気力を奪うためだ。

王室に近いサウジアラビアの情報提供者2人によれば、ナエフ氏の解任に反対した「忠誠委員会」の3人は、アフメド・ビン・アブドルアジズ元内相、故アブドラ国王一家を代表するアブドルアジズ・ビン・アブドラ氏、そして元リヤド副知事のムハンマド・ビン・サウード氏だった。

この3氏のコメントを得ることはできなかった。

明け方、ナエフ氏は降参した。

彼は宮廷顧問に対し、国王に会う用意があると告げた。

この謁見は短時間だった。

ナエフ氏は解任を受け入れ、文書に署名した。

宮廷顧問によれば、ナエフ氏が王宮を離れたとき、サルマン氏が待っていたことに驚いていたという。

テレビカメラが回されるなか、ナエフ氏はサルマン氏による抱擁とキスを受けた。

まもなく、息子を次の皇太子にするという国王の決定を伝える、前もって準備されていた声明が発表された。

その後の数時間、あるいは数日にわたりサウジアラビアや湾岸諸国のあらゆるメディアで流れることになった映像である。

<自宅軟禁>
解任後、ナエフ氏は人前に現れないよう自宅軟禁状態に置かれており、近親者以外の訪問は許されていない。

ナエフ氏に近い筋によれば、同氏は電話にも出ないという。

この1週間、彼が外出を許されたのは高齢の母親を訪れたときだけで、新たに割り当てられた護衛が同行したという。

だが前出のサウジ高官によれば、ナエフ氏は国王や新皇太子などの訪問を受けているという。

ナエフ氏に近い筋によれば、同氏は家族とともにスイスかロンドンに移ることを希望しているが、国王と新皇太子は、ナエフ氏が国内にとどまることを決めていたという。

「彼に選択の余地はなかった」
米国政府と中央情報局(CIA)はコメントを拒んでいる。

政府高官によれば、米国政府はサルマン氏がサウジ国王のお気に入りであることは了解しているが、「それ以上のことは非常に不透明だ」という。

即位以来、現国王がナエフ氏よりもサルマン氏を重視している様子は明らかで、若き皇太子がかつての王位継承者に取って代わるための状況は整っていた。

サルマン氏は衰えの見える実父の現国王から前例のないほどの権力を委譲されており、外交関係者やサウジの政治・情報関係筋によれば、その権力を駆使して、ナエフ氏の了解を得ないまま政治、石油、安全保障、情報といった分野のトップを再編してきたという。

現国王がわずか2年前に即位して以来、サルマン氏は側近を要職に据えてきた。

またナエフ氏が統括する内務省にも介入し、同氏に通知することなく、官僚の任命・昇進・解任を行ってきた。

情報提供者らによれば、王位継承の争いが始まったのは2015年であり、発端は、ナエフ氏の個人宮廷が解体されて国王の宮廷と統合されたことだ。

、これによって、ナエフ氏が独自に庇護を与えて支持者を育てることが困難になった。その後、安全保障分野でナエフ氏の顧問であったサウード・アル・ジャブリ氏も解任された。

ナエフ氏はアルカイダ対策で成功を収めたことにより、米国の安全保障・情報機関の関係者から強い支持を得ていたが、サルマン氏はこれに対抗するため、トランプ大統領の就任を機に、米国政府との人脈を強化してきた。

ナエフ氏に近い筋がロイターに語ったところによれば、今回の「クーデター」は、サルマン氏がトランプ大統領の娘婿であるジャレド・クシュナー氏と強固な関係を築いた後に決行されたものだという。


ナエフ氏が皇太子から外され、代ってサルマン氏が昇格したことについて、あるホワイトハウス当局者は次のように語っている。

「米国政府は、他国の難しい国内事情に介入しないように、また介入していると見られないように心がけている。

国王、ムハンマド・ビン・ナエフ王子、ムハンマド・ビン・サルマン王子には大きな敬意を払っており、一貫して、サウジアラビア王国及びその指導部との協力を維持したいという希望を強調してきた。

このメッセージは、政府のあらゆるレベルで伝達している」
サルマン氏の突然の昇格を受けて、現在、外交関係者、サウジアラビア及び他のアラブ諸国当局者のあいだには、現国王が息子への譲位を準備しているのではないかとの憶測が浮上している。

サウジアラビアのある情報提供者は、宮廷での証言を引用して、現国王は今月、息子への譲位を発表する声明の事前録音を行ったと述べている。

この発表はいつでも放映可能で、早ければ9月になるという。

カタール首長、断交問題「対話の用意」

中東カタールのタミム首長は21日夜、テレビ演説し、同国と断交したサウジアラビアやエジプトなどアラブ諸国と問題解決に向けて「対話する用意がある」と述べた。

ただ、カタールの主権を尊重した解決策でなければならないと強調した。
 
サウジなどが6月5日に断交を発表後、タミム首長が演説したのは初めて。

首長は、今回の断交は「あらかじめ計画されていた」と語った。

首長の「親イラン発言」が断交の一因とされるが、カタール側はハッカー攻撃によるでっち上げだと主張している。
 
首長は「カタールは絶えずテロと戦っている」とも強調。

関係修復に向け仲介役を務めるクウェートや、カタールを支援するトルコ、米国などを高く評価すると述べた。
 
また、断交で「包囲」された状態にあるにもかかわらず、通常の生活が続いているとして国民を称賛。

カタールは開かれた経済を求められていると語り、投資や開発計画の障害を取り除くよう政府に指示したと語った。
 
サウジなどは国交回復の条件として、イランとの関係縮小など13項目を提示したが、カタールは拒否。

米メディアによると、サウジのムアリミ国連大使は、13項目からテロ資金対策などの「6原則」に緩和する意向を明らかにしている。

タイ、「ロヒンギャ」ら人身売買で50人以上に有罪判決

タイの刑事裁判所は19日、

隣国ミャンマーのイスラム教徒少数民族「ロヒンギャ」らが

被害者となった国際的な人身売買に関与したとして、

元陸軍中将を含む50人以上に有罪判決を下した。

売買組織は誘拐などの手段で連れ出した人々を

タイ・マレーシア国境近くの山中などに劣悪な状態で幽閉し、

家族に身代金を要求。

この間に虐待や病気で死亡した人も多いとされる。

2015年に集団墓地や、すし詰めの密航船が相次いで見つかり、

実態が明るみに出た。
 
国際社会から人身売買対策が手ぬるいとの批判が噴出し、

タイ政府が取り締まりに本腰を入れるきっかけになった。

被告人は100人を超え、タイで過去最大の人身売買裁判として

注目を集めていた。

豊かなカタールで高まる愛国心

カタールの若者たちは夕暮れ時、巨大な看板に取り付けられたタミム首長の肖像画にサインしようと、首都ドーハにある王族メンバーの邸宅の外に集結した。
武装勢力を支援しているとして、カタールが、エジプトや近隣のアラブ諸国から国交を断絶され、制裁を科されてから1カ月が経過。

約30万人のカタール国民の間では、軍事的にエスカレートする可能
性を懸念すると同時に、愛国心が高まっている。

カタール政府はそのような嫌疑を否定しており、事態が軍事対立にまで発展する兆しは見えない。

だが今回の危機は、国民1人当たりの富で世界一を誇るカタールにおいて、37歳の指導者に対する、人々の国家主義的な支持を押し上げている。

「私たちは街に出て、彼(タミム首長)のために戦う」と、32歳のエンジニアであるアハメド・クワリさんは話す。

国内メディアによると、大勢の男性が軍に志願し、ソーシャルメディアではアラブ諸国の指導者を揶揄(やゆ)する投稿が見られ、対立をあおる一部のアラブ諸国の報道機関が拡散している「フェイクニュース(偽ニュース)」に国民は憤っているという。

サウジアラビア、バーレーン、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)が6日、カタールに対し新たな措置を講じると発表。

これを受けて、カタールでは、こうした国々の当局者を笑い者にしようと、画像を加工してツイッター上で共有した。なかにはウサギの耳をつけた閣僚の画像も見られた。

他にも、テロを支援したとしてカタールをUAE外相が叱りつけている画像に続き、カタールのタミム首長が笑いながらお茶を飲んでいる画像なども共有されている。

<ぜいたくな暮らしと楽な仕事>
ぜいたくな暮らしと楽なお役所仕事に慣れ切っている大勢のカタール国民は、UAEやバーレーンに住む親戚やそこに所有する不動産から切り離されている。たとえ不和が解消しても戻らないという人もいる。

UAEからデザインを輸入するドーハの高級服飾店で働くモロッコ人のアミラさんは、今回の仲たがいが、商品購入に対する顧客の決断に影響を及ぼしていると語る。

「人々は布地がどこから来ているのか尋ねるようになった」とアミラさん。

「先週、あるカタール人女性はドレスがUAE製であることが分かると『私に見えないようにして』と言った」
自分たちの裕福さと王族を結びつけて考える若いカタール国民から、タミム首長は幅広い支持を受けている。

断交を決めた4カ国は、カタールの支配者交代や、武力行使を試みるいかなる計画も排除している。

「王族の誰一人として彼が退くことなど心配していない」と、カタールを支配する一族のメンバーで、ドーハのジョージタウン大学に通う学生のアヤ・アルワリード・サーニさんは明かした。

<戦争の記憶>
「彼は正統だ。

国民を平等に扱う」とアヤさんは言う。

アラビア半島の小国カタールは人口270万人で、その大半が外国人労働者で占められる。

同国を支配するサーニ一族は過去数十年間、側近による宮廷革命やサウジアラビアによる介入の脅威にさらされてきた。

しかし1970年代、大量の液化天然ガス(LNG)の発見により、カタールには超高層ビルが建ち並び、ゆりかごから墓場まで手厚い福祉制度の導入が可能となった。

国は安定し、外国から投資を呼び込んだ。

1990年のイラクによるクウェート侵攻を含む湾岸地域における数々の戦争を目撃し、今よりも質素な暮らしを知る年配のカタール国民は、この度の確執を若者よりも深刻に受け止めている。

「クウェート侵攻のとき、私の親戚は窓にバリケードを張って外に出なかった。

彼らはまた同じことが起きるのを恐れている」と、前述の学生、アヤさんは語った。

また、今回の確執の影響が長引くことを懸念する人たちもいる。

「タミム首長は今後、湾岸諸国と米国のどちらに対しても容易に応じることができなくなる」と、姓を名乗ることは控えた公務員のアハメドさんは語った。

インドネシア、強まる宗教色に投資逃げる?

インドネシアの海外直接投資の伸び率が減速傾向にある。

直近の1~3月期は前年同期比でわずか0.9%増にとどまった。

少数派の中国系キリスト教のバスキ前州知事と、多数派のイスラム教徒のアニス前教育・文化相らが争ったジャカルタ州知事選や、バスキ氏がイスラム教を侮辱したとして禁錮2年の実刑判決を受けた裁判などで、宗教や民族対立が表面化したことが重荷になっている。

経済成長に悪影響を与えかねず、ジョコ政権は「多様性のなかの統一」を定めた国是を強調して分断を回避しようと躍起になっている。

「私はパンチャシラ、私はインドネシア」。

最近、メディアを通じて政府がしきりに宣伝する標語だ。

交流サイト(SNS)上でもこの言葉をよく目にするようになった。
 
「パンチャシラ」とはインドネシアの国家5原則のことで、人口の8割強を占めるイスラム教だけでなく、キリスト教やヒンズー教など多様な宗教を認める根拠となっている。

スカルノ初代大統領が1万7000以上の島に分かれる多宗教・多民族国家をまとめあげるために作り出したイデオロギーだ。

国民に広く浸透し、宗教や民族に対するインドネシアの寛容さを生み出す土壌を作っている。
 
独立から70年以上たったいま、政権がパンチャシラを強調せざるを得ない背景には、ジャカルタ州知事選やバスキ氏の裁判を通して、急進的なイスラム教団体の勢いが増していることがある。

昨年9月末から今年4月の決選投票まで続いたジャカルタ州知事選では、激しい反バスキ氏キャンペーンが行われた。

実際にはバスキ氏を支持するイスラム教徒も少なからずいたが、一部のモスクではバスキ氏を支持するイスラム教徒の葬儀を拒否するなど、露骨な差別も問題となった。
 
昨年11月には反州知事デモの一部が暴徒化し死傷者が出たほか、昨年12月のデモではイスラム教徒30万人が首都ジャカルタの中心部で礼拝を行うという事実上の示威行為に出た。

インドネシアにおけるイスラム勢力の力を世界に見せつけた格好だ。

実際にはインドネシア人の多くがこうした急進的なイスラム団体を積極的に支持しているわけではないものの、イスラム団体の伸長や大規模デモが頻発することで、インドネシアに宗教・民族リスクがあることを世界の投資家に印象づけた。
 
投資家が警戒するのは1998年5月に起こったジャカルタ暴動のような事態の再燃だ。

首都ジャカルタなどで少数派の中国系住民らが襲撃され、1000人以上の死者を出す大惨事となった。

略奪や放火で首都の経済機能はまひし、日本人を含む多くの外国人が脱出を余儀なくされた。

政治・経済が安定する現在のインドネシアでは当時のような騒乱が起こる可能性は極めて低いと考えられているが、社会に宗教・民族対立の不穏な空気が漂う。

ジョコ政権の関心が社会の安定に向かっていることで、ともすれば経済政策がおろそかになっているのではないか、という批判も聞かれる。2014年10月の政権発足以来、ジョコ氏は経済政策を優先して進めてきた。

投資環境改善や外資規制の緩和、電子商取引(EC)の振興策など14の経済政策パッケージを発表したほか、インフラなどの開発許認可の窓口を一元化し、投資の基本的な許認可を3時間で出すなど、経営者目線での改革が高く評価さ昨年末以来、新たな経済政策パッケージは出ておらず、れていた。だが、
政権の経済政策の発信が弱まっている印象はぬぐえない。
 
外国からの直接投資は減速傾向にある。外国からの直接投資の伸び率は16年1~3月期まではおおむね2桁増を維持していたが、その後、ややブレーキがかかっている。

特に昨年10~12月は2.1%増、今年1~3月は0.9%増と減速傾向が著しい。ジャカルタ州知事選やバスキ氏裁判で社会の分断が顕在化した時期と重なり、投資判断に一定の影響を与えているとみられる。
 
5月中旬、ジョコ氏は中国で現代版シルクロード構想「一帯一路」関連の首脳会議に出席した。その席上で中国とスマトラ島の港湾開発を進めることなどを話し合った。

その数日前、ジョコ氏の腹心のルフット海事担当調整相は「中国からの投資は侵略ではない」とわざわざ宣言した。

中国からの投資をことさらに強調すれば、国内の民族問題を刺激しかねないと考えた政権の配慮がにじんでいた。
 
ジョコ政権は50兆円に上るインフラ開発計画を立てている。

資金の7割程度を民間からの投資でまかなう計画だ。

インフラ開発を加速するためには外国からの投資が欠かせない。

国内社会の安定を保ち、多様性を維持することはもちろん重要な仕事だが、ジョコ氏や「働く内閣」の閣僚には、外国投資家を引き寄せる積極的な発信が求められている。

中国、トウモロコシ輸入国に

遺伝子組み換え(GM)や情報技術(IT)を駆使したデジタル化など様々な技術革新が進む農業。

その世界的な取り組みの中心にいるのが種子世界最大手の米モンサントだ。

2016年には農薬に強みをもつ独バイエル社による買収に合意するなど今後の事業展開への影響に注目が集まる。

このほど来日したヨン・ガオ モンサント中国社長に世界でのGM作物の状況や中国を中心としたアジアでの事業の展望を聞いた。
――
米国や南米では大豆やトウモロコシなどの収量が飛躍的に伸びています。

遺伝子組み換え(GM)や情報技術(IT)を駆使したデジタル化など様々な技術革新が進む農業。

その世界的な取り組みの中心にいるのが種子世界最大手の米モンサントだ。

2016年には農薬に強みをもつ独バイエル社による買収に合意するなど今後の事業展開への影響に注目が集まる。

このほど来日したヨン・ガオ モンサント中国社長に世界でのGM作物の状況や中国を中心としたアジアでの事業の展望を聞いた。
――
米国や南米では大豆やトウモロコシなどの収量が飛躍的に伸びています。

世界最大の食糧消費国である中国では農業改革が進んでいます。

どんな影響がありますか。
 
「中国は現在、農業の『供給サイド改革』を進めている。

例えばトウモロコシは農家保護のために政府が国際価格よりも高値で買い取った結果、ここ数年で急速に在庫が積み上がった。

国内の企業は海外産の方が安いため、高い国内産を使いたがらない。

いびつな価格形成が招いたコスト増加分を消費者に転嫁する必要もでてくる」
 
「過剰在庫を抱えるトウモロコシの代わりに大豆やピーナツへの転作を促している。

ただ、年間8300万トンも輸入する大豆に関しては、全てを自給することはできない。

栽培可能な耕地が限られるなか、大豆よりも主食であるコメや小麦の作付けを優先させるだろう。

今後数年、大豆の輸入量は増え続けるとみている」
 
「一方、国内生産が減るトウモロコシは将来的に輸入に頼ることになる。

中国のトウモロコシ輸入量は年間1000万~2000万トンに達するとの試算もある。

同じくらいの量を輸入する日本にとっては、潜在的な競合相手になるのではないか」
――
中国のGM作物に対する人々の意識はどうですか。
 
「中国の消費者の意識はまちまちだ。

ここ7~8年でインターネットやSNSが普及し、GM作物に関する誤った情報が流れた。

それまで抵抗感がなかった人々がそうした情報に影響を受けて意識が変わった面がある」
 
「その一方で、中国国内ではGM研究が進展しており、米国に次いで世界2位の研究規模になった。ただ中国は独自の開発に注力したいと考えており、モンサントも含めた海外企業に対してGM作物の製品開発を禁じている。この方針をいつ変えるかは分からない」
――中国政府のスタンスは。
 「中国の重要方針を伝える『中央1号文書』では過去数年、農業に重点を置いて言及している。

最近になって変化しているのが、GM作物に関する言及が始まったことだ。

中国政府は先端技術が環境汚染や食糧の安全保障など、中国が抱える問題を解決するのに役立つというスタンスだ。

最近では中国の農務省が発行する文書で、GMトウモロコシと大豆の商業栽培を目指すとの方針が示された」
 
「デジタル農業に関しては、中国国内でスタートアップ企業が誕生している。

まだ始まったばかりだが、持続可能な農業を実現するために必要だと政府も認識しているようだ」

ヨン・ガオ モンサント中国社長兼アジア・アフリカ地域コーポレート・エンゲージメントディレクター
06年モンサント・カンパニー入社。

セントルイス本社、シンガポールなどの各支社で米国バイオテクノロジー規制・環境部マネジャー、グローバル規制政策・科学担当ディレクターなど歴任。モンサント入社前は米ダウ・アグロサイエンスでシニア・サイエンティストを務めた。

カタールと近隣諸国//石油市場は油断し過ぎ

 カタールと近隣諸国の対立が、さらに醜悪になってきた。

同国と断交したサウジアラビアやエジプトなどアラブ4カ国は、解決に向けた要望書を送付し、10日以内に従うよう求めた。

要求したのは、賠償支払いや衛星テレビ局アルジャジーラの閉鎖、定期的な検査の受け入れなど13項目。

10日の期限が過ぎると、石油の供給に支障が出るほど対立が激化する恐れがある。市場はこのリスクを無視しているが、それは賢明ではない。

要望書は拒否されることを意図して作られているように見える。

中には「テロ組織」との関係断絶など、完全に理に適っているものもある。

アルジャジーしかし、他の要望は実行が不可能なようだ。

イランとの関係縮小は現実面で難しいだろう。

同国とカタールは世界最大のオフショア天然ガス田を共有しているからだ。

賠償の支払いとトルコとの軍事関係の断絶は受け入れ難いだろう。

平和的な解決に至る確率は徐々に低下しているようだ。

石油市場はアラブ地域からの供給に大きな支障が出る可能性を織り込んでいない。

断交が始まった6月初め以降、原油価格は約10%下がって1バレル=45ドル前後になった。

1つの背景として、石油輸出国機構(OPEC)が新たな減産合意に苦慮しそうなことが挙げられる。

この要因は、カタールと近隣諸国の対立によって石油や天然ガスの輸出が止まるという目先のリスクをしのぐのかもしれない。

確かに、これまで紛争が勃発した時にも、原油タンカーの大動脈であるホルムズ海峡は閉鎖されなかった。

米国はこの地域、特にカタールで大規模な軍事プレゼンスを維持しているため、紛争時にもエネルギーは順調に供給される可能性がある。

とはいえ、暴力的な紛争に発展すれば市場も完全無視というわけにはいかなくなるだろう。

トレーダーはリスクを再評価する必要があるかもしれない。

●背景となるニュース
*カタールと断交したサウジ、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンのアラブ4カ国は、危機解決に向けた13項目の要望書を送った。

*ロイターの報道によると、要求項目には
アルジャジーラの閉鎖、
カタールにあるトルコ軍基地の閉鎖、
紛争の賠償などが含まれている。

4カ国は主にアラブ諸国の連合を率い、カタールがイスラム組織「ムスリム同胞団」などを支援しているほか、イランとの関係が近すぎると非難している。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

シカゴ穀物概況・20日//21日の東京商品取引所で

20日のシカゴ市場で小麦は続伸した。

欧米の主要生産地で高温・乾燥の気候が続いたため、

春小麦の作柄悪化懸念が強まり小麦相場全体が上昇した。

前日の取引終了後に米農務省が発表した週間の作柄報告で、

春小麦の作柄が前週より悪化したことも買い材料になった。

7月物終値は前日比5.50セント高の1ブッシェル=4.725ドル。
 
トウモロコシは下げた。

米中西部産地の気温低下と降雨予報を受け、作柄悪化への懸念が後退した。

「原油安で原材料市場全体に売りが出た」(米穀物アナリスト)。

7月物終値は同5.25セント安の3.7ドル。

大豆もトウモロコシにつれ安した。

7月物終値は同10セント安の9.2775ドル。

21日の東京商品取引所で原油が続落した。

リビアやナイジェリアの生産が急ピッチで回復していることを受け、原油の供給過剰の強まりを意識した売りが優勢だった。

米石油協会(API)の統計で夏の需要期にもかかわらずガソリン在庫が増加したことも重荷となった。
 
午後にはサウジアラビアの現副皇太子のムハンマド・ビン・サルマン氏が皇太子に任命されたと伝わった。

原油依存からの脱却を進めることが目的で、同国の原油供給に影響は及ぼさないとの見方から反応は薄かった。

ニューヨーク原油先物は時間外取引で前日の終値付近で小幅な値動きとなった。
 
トウモロコシは続落した。

米産地での高温・少雨が一服するとの見方から作柄悪化への懸念が後退し、売りが出た。

このところの相場は米産地の天候で左右される展開が続いている。


 以下は主な商品(期先)の清算値。

・金        4447円   15円安

・白金       3305円   37円安

・ガソリン   4万4750円  910円安

・原油     3万1910円  770円安

・ゴム       186.3円  4.0円安

・トウモロコシ 2万2340円  120円安

・一般大豆   4万7070円  160円安

※単位は

金と白金が1グラム、

ガソリンと原油が1キロリットル、

ゴムが1キログラム、

トウモロコシと一般大豆が1トン。

カタール外相「封鎖継続なら交渉なし」 なお強気姿勢

カタールのムハンマド外相は19日、同国を一方的に断交したサウジアラビアなどに対し

「封鎖継続なら交渉はない」と述べ、国境封鎖や人の往来の禁止措置などが続く限り

対話は困難との認識を示した。

カタールは駐留軍の増派などで支援を受けるトルコとの合同軍事演習を実施するなど、

強気の姿勢を続けている。
 
中東の衛星テレビ、アルジャズィーラが報じた。

サウジなどはカタールによるテロ組織支援を断交の理由と説明。

同国に拠点を置くアルジャズィーラの閉鎖やイスラム主義勢力「ムスリム同胞団」への

支援停止などを求めているとされる。

ムハンマド氏は仲介役のクウェートを通じ、

具体的な要求の提示を待っている状況だと説明した。
 
サウジやアラブ首長国連邦(UAE)からの食料輸入を閉ざされたカタールに対し、

イランやトルコは空路や海路で食料を運び込み支援している。

カタール断交、アルジャジーラはどう伝えたか

 アラブ諸国が次から次へとカタールと国交断絶を発表するなか、小さな君主国家カタールの主要衛星テレビ局、アルジャジーラは他の放送局と同じようには反応しなかった。
ニュース自体は画面で流したものの、司会者は何もコメントしなかった。

アルジャジーラがようやくこの話題に触れたのは、カタール外務省が、同国を監督下に置くことを狙った、うそとでっち上げのキャンペーンに直面しているとの声明を発表したときだった。

「これは2014年から計画されていたことたが、リヤドでの首脳会談後に発表された」と、アルジャジーラが数多く抱えるカタール人専門家の1人は、先月のトランプ米大統領が出席した会合に言及し、このように語った。

中東主要国は5日、イスラム過激派とイランを支援しているとして、カタールと国交を断絶した。サウジアラビア、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンが足並みをそろえて断交を発表し、イエメン、リビア東部を拠点とする暫定政府、モルジブがそれに続いた。

アルジャジーラはこれら国々による声明やコメントには注目せず、代わりに、米国とトルコの外相とイランのロウハニ大統領の顧問による発言に放送時間を割いた。

すべて対話を求める内容だった。

アルジャジーラは論争の的となっている。

アラブ諸国の指導者は、巨額の資金を投じて設立された同局について、自分たちを攻撃する代弁者としてカタールが利用していると同国を非難している。

断交に踏み切った国々のメディアでは、カタールが隣国の怒りをなだめようとしてアルジャジーラを閉鎖すると憶測されている。

だがアルジャジーラの記者たちはこの危機に動揺しながらも、同局は生き残ると考えている。

「事態がエスカレートしていることに皆、ショックを受けているが、局が閉鎖されるとは誰も思っていない」と、アルジャジーラの英語記者の1人は語った。

「これはカタール人があきらめることのない大事なことだ」
アルジャジーラは5日夜遅く、トランプ大統領が関係改善を求めているとする米政権の声明と、武装勢力の攻撃に対して団結するよう求めるロシア大統領府の声明を放送した。

トランプ大統領がアラブ諸国間の不仲をとりなすよう尽力する意向だとする米ホワイトハウスの声明は、アルジャジーラの画面で1時間以上も流れた。

一方、サウジとUAEのテレビ局は同声明を無視した。

また、トランプ政権の高官がロイターに対し、カタールによるいくつかの行動が隣国に懸念を生じさせていると伝えたことについては、アルジャジーラは放送しなかったが、他の湾岸諸国の放送局は大々的に報じた。

<影響力と新たな敵>
アルジャジーラは、とりわけエジプトで2011年に活発化した民主化運動「アラブの春」を後押しした。

しかし現在、中東地域での激しい競争や、シリアやリビアなどで活動するイスラム過激派に割く放送時間を巡り、多くの政府から向けられる嫌疑の視線に直面している。

経済強国から政治的影響力を持つ国へと生まれ変わる一環として1996年に開局したアルジャジーラは、アラブ諸国のテレビ局ではあまり見られないような、自由で検閲を受けない議論を提供した。

アルジャジーラのトーク番組では、アラブ諸国の指導者の知見に異議を唱えるようなゲストを迎え、弱者の側に立った。

記者たちはアラブ世界の報道機関で広まるタブーを破り、イスラエル当局者にインタビューを行ったりした。

カタール王室から出資を受け設立されたアルジャジーラで2006─2011年に社長を務めたパレスチナ人ジャーナリストのワダー・カンファー氏は、同局をアラビア語、英語、スワヒリ語を含む20言語以上で放送する、数多くの視聴者を獲得した世界的ネットワークへと成長させた立役者である。

アルジャジーラの成長とともに、カタールはアラブ世界で前例のない影響力を有するようになったが、新たな敵も生まれた。

エジプトはアルジャジーラを自国に批判的だとみなし、同国では2013年から放送禁止となっている。

一方、アルジャジーラは独立したメディアであり、地域の住民全員に対し発言の場を与えていると主張している。

エジプトの治安部隊はアルジャジーラの記者数人を逮捕しており、同国の裁判所は昨年、国家機密をカタールに漏えいした罪で彼らのうち2人に死刑判決を下した。

サウジアラビアは5日、アルジャジーラの支局を閉鎖した。

「アルジャジーラは、同ネットワークの支局を閉鎖し、放送許可権を取り消したサウジアラビア文化情報省の措置を非難する」と、アルジャジーラの広報はカタールで語った。

(Omar Fahmy記者、Mostafa Hashem記者

5日の東京商品取引所で原油は続落

5日の東京商品取引所で原油は続落した。

米シェールオイルの増産基調が続き世界的な原油需給の悪化につながるとの懸念から、売りが優勢だった。

石油輸出国機構(OPEC)による協調減産の効果に懐疑的な見方が出たことも相場の重荷だった。
 
昼すぎには上昇に転じる場面もあった。

サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、

エジプトの4カ国がカタールと

国交を断絶すると伝わり、

中東の地政学リスクへの警戒感が高まった。

ニューヨーク原油先物が時間外取引で急上昇し、東京原油も買いが波及した。

ただ現時点では具体的な供給障害などは起きていないため、

損失覚悟などの買いが一巡した後は再び値を下げた。
 
白金は反発した。

米利上げペースが鈍化するとの見方から上昇した金相場に連動し、

白金のほかパラジウムや銀など貴金属相場は全般に強含んだ。

 以下は主な商品(期先)の清算値。
・金        4535円  26円高

・白金       3388円  43円高

・ガソリン   4万7390円  150円安

・原油     3万4760円  230円安

・ゴム       191.5円  2.5円安

・トウモロコシ 2万2320円  30円安

・一般大豆   4万5700円  300円高

※単位は

金と白金が1グラム、

ガソリンと原油が1キロリットル、

ゴムが1キログラム、

トウモロコシと一般大豆が1トン。

イラン大統領にロウハニ師再選

任期満了に伴い19日に投票が行われたイランの大統領選は、

20日までの開票で穏健派のハッサン・ロウハニ大統領が再選を決めた。

投票総数の57%に相当する約2354万票を獲得して、2位のエブラヒム・ライシ前検事総長の1578万票(38%)に大きく差をつける圧勝となった。

ロウハニ師は欧米などと結んだ核合意を順守していくと強調し、イランの株価は経済の開放路線への期待から上昇した。

テヘラン証券取引所の株価は5月、投票前の討論会などでロウハニ師が有利との見方が強まり、じりじりと値を上げた。

ロウハニ師の勝利が伝わった20日には前営業日に比べ約1%上昇した。
 
「経済はイランが直面する最も重要な課題で、

団結が必要だ。

選挙で戦った集団や組織にも協力してもらいたい」。

ロウハニ師は22日、テヘランで開いた記者会見で経済運営について、こう強調した。
 
「外国に頼らない抵抗経済を築く」と主張したライシ師とは対照的に、ロウハニ師は外国企業を積極的に誘致する開放路線をとなえた。

イラン経済回復の足かせとなっている経済制裁の完全な解除を目指すため、国際社会との融和路線を目指す。

しかし、米国のトランプ大統領が同盟国のイスラエルやサウジアラビアとともに対イラン包囲網を強化しており、融和路線を続けるのは容易ではない。
 
イランでは最大の権力を握るのは有権者によって選ばれる大統領ではなく、最高指導者のハメネイ師だ。

ロウハニ師は1期目、ハメネイ師との比較的良好な関係を維持した。

大衆迎合的な政策で経済を混乱させたアハマディネジャド前大統領や、一足飛びの自由化を模索したハタミ元大統領とは異なっており、この点が経済界では評価されてきた。

しかし、今回の選挙では改革派の若者の票を取り込むために、保守強硬派を激しく攻撃する手法をとった。

最高指導者との関係はその分、溝ができたとの見方がある。
 
ロウハニ師は選挙戦で、保守強硬派の牙城である革命防衛隊など特権財団が抱える既得権益に切り込む構えを見せた。

宗教界や治安組織との特別な関係で公共事業などの受注で有利な立場にあった特権財団は、一方でイラン経済の生産性を落としている。
 
ハタム・アルアンビアはイランの建設業界を寡占する革命防衛隊所有のコングロマリット(複合企業)だ。石油、建設、不動産など多くの分野で大きな存在感を持つ。

「(1980~88年の)対イラク戦争で技術と経験を積んだイランが誇るナンバーワンの企業だ」と同社のモハンマド・バナズ元幹部はいう。
 
ロウハニ師がまず取り組む必要があるのは、金融セクターの再建だ。

核合意にともなう経済制裁が一気に解除されることを期待した銀行の一部が過剰な貸し付けを行い、一部が多額の不良債権を抱えている。

保守強硬派による介入をたびたび受けている中央銀行の独立性を強めることも大切だ。
 アハマディネジャド時代のばらまきを遠因とするインフレはやや落ち着きを取り戻しているものの、財政や金融は引き締めを基調とせざるを得ない。
 
イランの大統領選と同じタイミングでサウジやイスラエルを訪れたトランプ米大統領の発言からは、予想を上回るイランへの厳しい見方がうかがえた。

これに自信を深めたサウジは、イラン敵視の言動を強めている。
 
対照的に欧州からは、穏健派大統領の再選を素直に祝福する声が相次いでいる。

ロウハニ師は、慎重な態度を崩していない欧州の銀行を説得してイラン業務の本格的な再開を導きたい考えだ。

資金決済の問題がクリアされれば、イラン進出を真剣に考える外国企業は多いとロウハニ師は踏んでいる。
 











今回の選挙ではザンギャネ石油相がロウハニ師の支持をはやくから表明しており、2期目のロウハニ政権でも続投が有力視される。

イランはペルシャ湾の沖合にある世界最大級の「南パルスガス田」の開発を加速する。

石油・ガス開発での外国企業との協力にも期待している。

アフガニスタンのIS最高幹部を殺害

[カブール 7日 ロイター] - 

米国とアフガニスタン両軍による合同軍事作戦の結果、過激派組織「イスラム国」(IS)のアフガニスタン最高幹部を殺害したと、両国の当局者は7日発表した。

死亡したのはアブドゥル・ハシブ幹部で、米軍のドローン攻撃により死亡した前任者の後を継いで、昨年ISの現地組織「イスラム国コラサン」(ISIS-K)の指導者に就任した。

米軍の発表によると、ハシブ幹部は今年3月に首都カブールで起きた、軍の病院に対する襲撃事件を首謀したとみられている。

また同幹部は、住民の高齢者の首を家族の目の前で切り落とすよう戦闘員に命じたほか、女性や子どもを誘拐し、戦闘員との結婚を強要していた疑いももたれている。

ISIS-Kは2015年ごろから活動を始め、政府軍や駐留米軍だけでなく反政府武装勢力タリバンとも戦闘を続けている。

ISとの関係も維持しているとみられるが、ほぼ独立して活動していると考えられている。

米国とアフガニスタンの特殊部隊は今年3月以降、同組織に対する一連の軍事作戦を行ってきた。

ドローン攻撃や空爆による支援を受けながら、パキスタンとの国境に接するナンガルハル州を中心に多数の戦闘員を殺害した。

同組織の壊滅を最優先事項に掲げる米軍は先月、非核兵器としては最強とされる「大規模爆風爆弾」(MOAB)を初めて実戦投入し、幹部4人を含む戦闘員94人を殺害した。

トルコのエルドアン大統領、与党へ復党

【イスタンブール=シナン・タウシャン】

トルコのエルドアン大統領は2日、自ら創設した与党・公正発展党(AKP)に復党した。

大統領権限を強化する憲法改正の国民投票で賛成派が勝利。

大統領に中立を求める規定が廃止され、復党が可能となった。
 
AKPは21日、臨時党大会を開き、エルドアン氏が2001~14年まで務めた党首への復帰も決める。

AKPは国会で単独過半数を維持する。

エルドアン氏は党人事や選挙時の候補者名簿策定などを掌握し、国会への支配力が高まるのは確実だ。
 
臨時党大会の前後には内閣改造が実施されるとの観測も浮上。

経済担当のシムシェキ副首相の去就が注目されている。

米軍、アフガンの対IS作戦で最強の非核爆弾を投下

[ワシントン 13日 ロイター] -

 米軍は13日、アフガニスタン東部で過激派組織「イスラム国(IS)」が潜伏するトンネル施設を標的に「大規模爆風爆弾(MOAB)」を投下した。

MOABは「全ての爆弾の母」と呼ばれ、非核爆弾の中では最強の破壊力を持つとされる。

米軍が実戦で使用するのは初めて。

国防総省の報道官によると、爆弾はパキスタンとの国境に近いナンガルハル州アチン地区に投下された。

今回の爆弾攻撃が与えたダメージの程度は現時点で不明。

トランプ大統領は、今回の爆弾投下について「大きな成功を収めた」と発言。

「過去8週間に起きたことと、過去8年間に起きたことを比べれば、非常に大きな違いがあることがわかるはずだ」と述べた。

同大統領はこれまでのところ、アフガニスタンの戦略の全容を明らかにしていない。

ホワイトハウスのスパイサー報道官は「ISの戦闘員が移動に使っていたトンネルや洞窟を狙った」とコメント。

「大型かつ強力で正確に投下できる爆弾」であり、民間人の犠牲を防ぐため「あらゆる予防的措置をとった」としている。

爆弾を投下したのは現地時間午後7時前後。

砂糖不足が試す、エジプト経済改革の険しさ

11月に通貨の事実上の切り下げを実施したエジプトで深刻な砂糖不足が起きた。

輸入物価の高騰を見込んだ一部業者が買い占めに動いたためだ。

経済改革に伴う混乱に拍車をかけた。

割高な通貨の修正は長期的にはエジプト経済にプラスとみられるが、短期の痛みに庶民や政権が耐えられるか。

騒動には新興国の構造改革がはらむリスクも映る。
 
「(エジプトポンドの)価格は公平とはいえない」。

エジプトのシシ大統領は12月8日、イスラム教の預言者ムハンマドの生誕を記念する演説で、為替相場の水準について不満を表明した。
 
国際通貨基金()による支援実行の条件とされたへの移行は、シシ大統領にとって苦渋の選択だったが、自国通貨のエジプトポンドが想像を上回るペースで下落したことにいらだちを隠せない様子だった。
ください。

通貨下落の影響は意外な場所で表面化した。

ーパーの陳列台から砂糖が消えたのだ。

紅茶にいくつも角砂糖を入れ、甘いお菓子に目がないエジプト人にとって砂糖が手に入らなくなることへの不安は外国人の想像を大きく超える。
 
カイロのカフェ経営者の多くはやむなく闇市場で市場の数倍の価格で砂糖を仕入れざるをえなくなった。

カイロ郊外に住む主婦のモナ・サフワットさん(30)は「政府はウソをついて在庫を隠しているに違いない」と怒りの矛先を政権に向けている。
 
危機が発生した背景に政府の非効率ながあったのは否定できない。

「砂糖の輸入販売業者は政府の認可で数が限られている。

公正な取引をしているかどうか当局の監視も不十分だった」と国会議員のヒシャム・アルシャイニー氏は買い占めが起きた背景について指摘する。

「問題は政府が市場のメカニズムをまったく理解していないことだ」と、エコノミストのグーダ・アブドルハレク氏はいう。
 
砂糖の価格は政府の規制で抑制されているため、業者は輸入価格の上昇に伴い損失を抱えるおそれがあった。

このため、多くの業者が買い取りを停止した。市民もパニックに陥って、必要以上の買い占めに走った。

エジプトポンドの対ドル相場は1ドル=8.8エジプトポンドで固定されていたが、変動相場制への移行で一気に下落した。

当初、は暫定的な誘導水準を1ドル=13エジプトポンドあたりと考えていたが、下落は止まらず、12月下旬に入り、1ドル=20エジプトポンド程度と切り下げ前の半値以下になった。

都市部の率は11月に20%に上昇、12月はさらに悪化したとみられている。
 
薬品業界も同様に通貨下落の直撃を受けた。

エジプトではスイスのノバルティスファーマや米ファイザーなどの外国製薬会社が工場を設け薬品を製造しているが、大半は国外から輸入している。

エジプト産業連盟(FEI)の医薬品部長であるアハマド・エルエザビー氏によれば、エジプトは年に6億ドルの完成薬のほか、国内で薬をつくるための材料18億ドルを輸入している。
 
もっとも、通貨切り下げは長期的にはエジプトの経済の効率化を後押しし、輸出産業の競争力を引き上げる働きをする。

通貨が割高に固定されていたことで投資家や企業はエジプトに資金を投じることをちゅうちょしてきた。

人工的に通貨高を維持する政策によって国内ではドル不足が深刻となり、ビジネスは大きな打撃を受けていた。

 
直近のデータによると、エジプトの外貨準備は11月に40億ドル増え、230億ドルとなった。

これは5カ月分の輸入をまかなえる金額で、およそ5年ぶりの高水準だ。

財政の安定は投資家に安心感を与えるだろう。

残る懸念は、砂糖をめぐる混乱などから「市場メカニズムにゆだねるのはやはり危険だ」と政府が誤った教訓を導き、投資家の不信感を広げてしまうことだ。

ドイツでのテロ容疑者、イタリアで射殺


ロイター通信によると、イタリア内務省は23日、

ドイツのトラック突入テロのアニス・アムリ容疑者が

イタリア北部ミラノで射殺されたことを確認した。

シリア軍、アレッポをほぼ制圧

【ダマスカス=共同】

シリアのアサド政権軍は12日、内戦の激戦地、北部アレッポで反体制派の支配地域を「98%制圧した」と発表した。

シリア人権監視団(英国)によると、反体制派は「完全な壊滅状態」に陥っており、内戦全体の行方を決めるアレッポの攻防は最終段階に近づいた。
 
アレッポはシリア最大の都市。

「独裁打倒」の大義を掲げて戦闘を続けた反体制派にとって、完全制圧となれば軍事的にも心理的にも大打撃となる。

アサド政権には最大級の戦果で、内戦に重大な転機が迫った。

方、中東の衛星テレビは12日、政権軍側がアレッポで市民多数を処刑しているとの住民証言を伝えた。
 
監視団のアブドルラフマン代表は12日、共同通信の電話取材に対し、アレッポでの戦闘は「終了した」と語った。

反体制派の支配地は、数地区を残すだけという。
 
また監視団は、過激派組織「イスラム国」(IS)が支配する中部ハマ県南部や北部ラッカで、空爆により市民74人が死亡したと明らかにし、化学兵器が使用された可能性を示唆した。
 
アレッポでは2012年以降、政権軍側と反体制派側が支配を二分し、地理的に近いトルコを経由して米国やアラブ諸国などが反体制派を支援。

昨年9月にロシアが軍事介入したことで、政権軍に有利に戦況が変化した。
 
政権軍は11日夜から12日朝にかけて空爆や砲撃で反体制派地域に激しい攻撃を続けた。

ロシア国防省によると、これまでに民間人10万人以上が反体制派地域から脱出、反体制派の戦闘員約2200人が降伏したという。
 
アサド政権軍幹部はロイター通信にアレッポでの「勝利宣言は目前だ」と語った。

反体制派は敗走を続けている。

アサド政権退陣を主張し、反体制派を支援してきた米国やアラブ諸国が戦略の練り直しを迫られるのは必至だ。

中東産油国、ビジョン左右する「2つの痛み」

市場の予想に反して、9月下旬のアルジェリアでの会合で8年ぶりに減産を打ち出した石油輸出国機構(OPEC)。

国民生活の支援のため放漫財政を続け、財政が悪化していたサウジアラビアなど中東産油国にとっては、原油価格を上げるための苦肉の策だ。

原油市況の動向に一喜一憂せずにすむ安定的な経済成長を実現するには、各国とも石油依存を減らし産業を多角化する「ビジョン」を実現する必要がある。

そのためには資金が重要で「減産という痛みが必要だ」との考えが、OPECの減産合意に至らせたようだ。
 
今年、31歳のムハンマド副皇太子が中心となって発表したサウジの「ビジョン2030」。

中小企業の成長、原油以外の政府収入の拡大などを掲げ「石油依存の低下」の姿勢を明確にしたものだが、実はビジョンの発表は中東産油国の中では最後発の部類に入る。

1995年のオマーンを最初に、2008年のアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ、バーレーン、カタール、2010年のクウェートで相次いでビジョンが発表された。

サウジの発表はクウェートから遅れること6年になる。

日本エネルギー経済研究所の永田安彦研究主幹は「中東産油国の歳入に占める石油依存度はクウェートの88%を筆頭に、バーレーン80%、サウジ73%、オマーン66%、UAE57%となっており、原油価格の変動の影響を受けやすい」と指摘する。

このため各国のビジョンに共通するのが、石油依存を減らして産業の多角化、民間企業の育成を進めると同時に、燃料などの補助金をカットして政府の歳出を抑えることだ。
 
ただ「石油依存の低下」を掲げたビジョンのその後はどうなっただろうか。

ドバイやアブダビなど7つの首長国で構成されるUAEはビジョン発表から8年が経過したが、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所の斎藤純副主任研究員は「首長国間の経済格差である『南北問題』が課題となってきた」と指摘する。

フジャイラ、ラアスアルハイマ、アジュマンといった北部の首長国は開発が遅れ、財政は脆弱。労働者の月額所得(中央値)を比較すると、アブダビはフジャイラの2倍以上も高くなっている。
 
アブダビは1971年にUAEが連邦国家として成立して以来、7首長国の事実上のリーダーとしての地位を築いてきた。

豊富な石油収入を持ち、首長がUAEの大統領を務めるなど政治・経済の中心だ。

連邦予算は8割がアブダビ、1割がドバイの税収で賄われている。

世界の富豪が集まる裕福な都市とのイメージがあるドバイの財政は歳出と歳入がトントンだ。

だがドバイを含め6つの首長国がアブダビの石油収入に依存している状況はビジョン発表時から大きな変化はなく「比較的余裕があるアブダビでも、

原油安や人口急増という問題を抱える」(アジア経済研究所の斎藤氏)ようになった。

ようやく財政改革へ重い腰を上げ始めたサウジ。

「ビジョン2030」を実行に移すとともに、9月下旬に閣僚などの給与の2割程度の削減や公務員のベースアップの抑制など緊縮策を打ち出してはいる。

ただサウジでは社会保障など政府支出が膨らんでおり、緊縮策で15年に国内総生産(GDP)に対して16%程度に及んだ財政赤字を大幅に改善させることは難しい。

ビジョンで示したように、民間企業を育成するにも政府の歳出の削減が急務だ。

SMBC日興証券の平山広太氏は「国内の預貯金を政府が吸い上げるクラウドアウト(抑制)が進んでいる。

国内で資金の取り合いが起き、民間には資金が流れにくい構造になっている」と指摘する。

日興証券の平山氏は「野心的な目標である『ビジョン2030』を実行するにしても資金が必要。

そこでひとまず減産で譲歩して、原油価格を上げ収入の確保を狙った」とみる。



サウジアラビアなどOPECは減産という苦肉の策に出た(サウジの油田)
 
国際通貨基金(IMF)によると、財政の均衡に必要な原油価格は1バレル当たりサウジ66ドル、UAE71ドル、カタールとクウェートが52ドルとなっている。

足元でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)は1バレル50ドル前後と、産油国の均衡に必要な油価に近づいてきてはいるが、まだ十分な価格水準ではない。
 
原油相場の一段の上昇には、11月のOPEC総会で国別の減産量を決められるか、そして、その量を産油国が守ることができるのかが、カギとなる。

だが、市場では懐疑的な見方が根強い。

それだけに財政赤字の解消のため、国民に不人気な補助金のカットなど改革に伴う痛み、さらに減産でシェアを減らす痛みを引き受ける必要がある。

この「2つの痛み」に耐えられるかが、中東産油国が打ち出した「ビジョン」の実現を左右しそうだ。

上空から見た、ギザの3代ピラミッド

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サウジが海外で初の国債 新興国最大1.8兆円

サウジアラビア政府は19日、海外市場で初めて募集する国債の

発行条件を示した。

発行額は175億ドル(約1兆8000億円)に達する見通しで、

新興国の政府・企業による債券の発行額としては過去最大規模になった。

原油安に伴う財政悪化で、中東諸国は海外市場での資金調達を

拡大しており、2016年の中東における債券の発行額は過去最高を突破した。

サウジが今回発行するドル建て債は年限が

5年、10年、30年の3本建てで、合計の発行額は

新興国でこれまで最大だったアルゼンチンの165億ドルを上回った。

市場関係者によると、サウジ国債には発行額の3倍以上の600億ドルを

上回る需要があったという。

同じ年限の米国債の利回りを参考にすると、

発行利回りは5年債が2.6%程度、1

0年債は3.4%台、30年債が4.6%台になったもようだ。
 
英格付け会社フィッチ・レーティングスはサウジについて

最上位から4つ目の「ダブルAマイナス」の格付けをした。

世界的な低金利下で相対的に高い利回りが得られることから、

投資家の需要が膨らんでいる。
 
調査会社ディールロジックによると、16年の中東における資本市場を

通じた債券発行額は18日時点で約700億ドルと15年通年の2倍で、

暦年の過去最高を上回っている。

今年はカタールが5月に90億ドルの大型起債をしたほか、

アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国やオマーンなどの

産油国が財政悪化を背景に海外市場で積極的に資金調達している。

過激派組織イスラム国は衰退していない(CIA)

 - 米中央情報局(CIA)のブレナン長官は16日、

上院情報委員会の公聴会で、過激派組織イスラム国(IS)の

「テロリズム能力と国際浸透力」は衰えておらず、

アルカイダの最盛期を上回る数万人の戦闘員が存在すると述べた。

長官は「戦闘面や財政面でのIS包囲は進んでいるものの、

テロ能力や国際浸透力を阻害するには至っていない。

われわれは、ISが新たな攻撃に向けて活動員を展開するため、

訓練や展開を進めていると判断している」と述べた。

さらに長官は、ISの活動拠点としてリビアの成長が懸念されるとの

CIAの懸念を証言。

同国には5000─8000人の戦闘員がいると述べた。

一方、イラクとシリアの戦闘員数は、1万9000─2万5000人から、

1万8000─2万2000人に減少しているもようという。

[FT]対「イスラム国」結束を阻む部隊・宗派の利害

イラク北部のモスルを支配する過激派組織「イスラム国」(IS)の部隊は極めて脆弱に見える。

西には進軍の用意ができている武装勢力があり、北、南、東にも陸軍と民兵部隊が20キロ先まで迫っているからだ。
 だがイラク軍と民兵組織によるモスル奪還は容易でない。

周辺の勢力は激しい対立関係にあり、同地域の支配を巡り政治的野望や勢力闘争が渦巻いている。

このことがISとの戦いの軍事作戦を妨げている。

■紛争の終結妨げ 流血招く事態も


 ISがモスルをはじめ、シリアとイラクの広大な地域を制圧し世界に衝撃を与えてから2年。

以来、ISと戦う米主導の連合部隊は成果を上げてきた。

米国防総省によると、ISは掌握したイラク領の46%、シリア領の支配地域の16%を失った。

これは米政府関係者の想定より速いペースだ。そのため、地域の様々な勢力は戦争が終わったかのように自信を深めている。

 ISが生み出した地域再編により、新たな領土を奪ったり、勢力圏を再確立したりする機会が生まれた。

こうした野望は紛争の終結を妨げるだけでなく、今後、宗派間の流血の惨事と地域内の代理戦争を引き起こす不安を招く。

 ISとの戦いは3つの領域の奪還にかかっている。

モスルとシリアのラッカ、トルコ国境に近いマンビジポケットと呼ばれる地域だ。だが、いずれも複雑な利害関係に覆われている。
 
イラクは政府を支配する多数派のシーア派アラブ人と、少数派で権限拡大を求めるスンニ派アラブ人、独立を求める少数派クルド人に分裂している。

モスル周辺の現状はその緊張を反映する。モスルはイラク中央政府と半ば自治を行っているクルド自治政府(KRG)が、かねて領有権を主張してきたいわゆる係争地域の一部だ。

つまり、自分たちが奪い合おうとしていた領土をISから奪還するために同盟関係にあるが、両者の関係はよくない。

■要所モスル奪還「運良くて来年」

 KRGは渋々、モスルの南にある自分たちの拠点にイラク陸軍の部隊5000人を受け入れたが、同部隊が進軍しようとして失敗した時、クルド人は傍観しているだけだった。

 一方、トルコはモスルの北に置く部隊を増強し、イラク政府とその支援国イランの怒りを買っている。

ISが制圧する以前のモスルはトルコの商業活動と諜報(ちょうほう)活動の主要拠点だった。

モスルに拠点があれば、トルコと米国がテロリスト集団と見なし、トルコが30年戦ってきたクルド労働者党(PKK)が勢力を振るう地域の近くにトルコ政府は足がかりを持つことにもなる。

PKKは今やイラク北部から国境を越え、シリアの姉妹組織が勢力を持つ地域にまで影響力を広げる。
 モスル出身のある識者は、奪還後のことを考え、連合軍は住民が信用する部隊を送り込む必要があると指摘する。

こうした事情を考えると、今年中にモスルを奪還する計画は楽観的に見えるとあるクルド人は言う。

「運が良くても来年だ」
 
宗派間や民族間の緊張関係はマンビジポケットとして知られる地域にも存在する。これはトルコとシリアの国境沿いにアルライなどを通る90キロ続く地帯で、マンビジなどにも広がる。

イスラム過激派たちがトルコへ入る最後の通過地点で、欧州への玄関口となっている。

 問題は連合部隊内の対立にある。

この数週間で、トルコ人と連合部隊の支援を受けたシリア反政府組織がアルライを制圧した。

米国とトルコの部隊は対立し、統制がとれていないため、彼らが支援するグループも緊張関係にあったという。

そうした間隙を突き、ISが地域を再び取り返し、何千人もの難民が生まれた。

マンビジポケットの西部ではそれ以来、ISとシリアの反政府勢力による勢力争いが続いている。
欧米の連合部隊には強力な援軍がいる。PKKと関係があるシリアの組織で、YPGとして知られる人民防衛隊だ。

YPGは連合部隊の航空支援を受け、ISの支配地域を少しずつ切り崩し、シリア東部のクルド人が支配する地域をほぼすべて奪還した。

 米国はシリアのアサド大統領の退陣よりISとの戦いを優先すべく、シリア民主軍(SDF)という旗印の下にYPGと手を組むようアラブ人武装勢力を引き込もうとしたようだ。

しかし、トルコと強い絆を持つ大半のアラブ人武装勢力は、クルド人部隊とは違い、参加には慎重だ。


■親米勢力間でも派閥争いが激化
 
トルコが自国領内でPKKと戦っていることから、米国とクルド人の同盟は米国とトルコの協力関係にも影を落とす。
 
地域の武装勢力は、親トルコ派と親米派とで対立している。

親米派の間でも、国防総省派と中央情報局派の争いがある。

「このように武装勢力間で分裂していて、どうして攻撃や防衛の地点で合意などできるだろう」。ある反政府勢力の指導者は言う。
 
クルド人とアラブ人の緊張が生じる可能性は、ラッカ奪還に向けた連合部隊の動きに特に表れている。
 
ラッカは圧倒的にアラブ人が多いが、ラッカを射程圏内に入れているのはクルド人が支配的なSDFだけだ。SDFにはアラブ人部隊がほとんどいない。
 
「都市を奪うだけならラッカ奪還は容易だ」とある米政府高官は言う。「街を保持する部隊の編成の方が難しい。

街を制圧し、すぐに去るわけにはいかない。それが何を意味するか、我々は(イラクとアフガニスタンで)学んだ」
 
米国とクルド人の同盟を強力に支持したオバマ政権内の一派は批判にさらされている。

アラブ人とクルド人の敵意はシリア北部全域で急激に増した。

武装勢力がPKKの姉妹部隊を弱体化させることを望むトルコにあおられ、アレッポ周辺で激しい戦闘が起きている。

たとえISを倒したとしても、この戦いの火を消すのは難しいだろう。
 
連合部隊は周辺地域を掌握し、ラッカを兵糧攻めにしようとしているが、それでも周辺の街の掌握には、もっと大きなアラブ人部隊が必要になる。

米国は最近、ISと戦うシリア人部隊を増強するため、250人の米兵を追加派兵した。
 
かつてSDFと手を組むことを検討したシリアの野党勢力の一部は今、米国とロシアがアサド大統領を残留させようとしていると疑い、参加に反対している。

ある野党顧問は「今の目標は、次の米政権まで踏ん張ることだ」と話す。
 
モスルでは、住民が自分たちを解放しようとしている部隊を警戒する。

ISのモスル制圧の責任を負わされるのを恐れているのだ。
 
そうした緊張は、ISにつけ込む余地を与える可能性がある。

宗派紛争はまだ勃発していないが、イラク政府に対する怒りは高まっている。

「ISの台頭を許した力学には、まだ何の変化もない」とクルド人組織の幹部は言う。

By Erika Solomon and Geoff Dyer

(2016年5月24日付 )

米、タリバン指導者マンスール師を殺害か 

米国防総省は21日、アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンを率いる

マンスール師を標的とした空爆を実施したと発表した。

遺体の最終的な身元確認を進めているが、

国防当局者は「マンスール師が殺害されたとみられる」と語った。
 
オバマ大統領が作戦を承認し、無人機による空爆をアフガンとパキスタンの

国境地帯で実施した。

国防総省のクック報道官はマンスール師について声明で「アフガン政府と

タリバンとの和平交渉を進める上で障害となっていた」と作戦を正当化した。
 
マンスール師は昨年、死亡が判明した最高指導者オマル師を引き継ぎ指導者になった。

アフガン国内ではタリバンによるとされるテロや戦闘が相次ぎ、

治安改善の糸口が見えない状態が続いている。

タリバン「春の作戦」宣言

アフガニスタンの反政府武装勢力タリバンは12日、

同国に駐留する米軍などの外国部隊やアフガン政府関係者を攻撃する

「春の作戦」の開始を宣言する声明を出した。
 
アフガンでは過激派組織「イスラム国」(IS)も影響力を増しており、

テロ増加による一層の治安悪化が懸念される。
 
声明は、タリバンが参加を拒否しているアフガン政府との直接の

和平交渉については言及していない。

和平交渉は米国やパキスタン、中国が後押ししている。

米共和党討論会、反イスラム発言のトランプ氏に批判集中

- 米大統領選で共和党候補指名を目指す4人によるCNN主催の討論会が10日、マイアミ大学で行われた。

2時間にわたる討論会では、指名争いで先頭を走るドナルド・トランプ氏がイスラム教徒は米国が嫌いと発言し、他の候補から一斉に批判を浴びる場面もあったが、全体としては、泥仕合の様相を呈したこれまでの討論会とは異なり、候補者の節度ある振る舞いが見られた。

討論会には不動産王のトランプ氏のほか、テッド・クルーズ上院議員、マルコ・ルビオ上院議員、オハイオ州のジョン・ケーシック知事が参加。
不法移民や社会保障制度の改革、自由貿易協定などをめぐる真面目な議論がなされた。

トランプ氏は、イスラム教徒は米国が嫌いとの持論を展開。
「憎しみは深い」と語った。


これに対し、ルビオ氏やクルーズ氏、ケーシック氏は、米国は過激派組織「イスラム国(IS)」との戦いにおいても中東のイスラム圏の国と良好な関係を維持する必要があると反論。

ルビオ氏はイスラム教徒の米国人は愛国者だと擁護し「世界のどこに行っても米軍に属するイスラム教徒の兵士はいるだろう。
米国のために命を捧げる覚悟のある者は愛国者だ」と語った。

ケーシック氏は中東の同盟国の重要性を指摘。
サウジアラビア、ヨルダン、エジプトを挙げ、「ISを打倒するならこれらの国が不可欠だ」と語った。

トランプ氏は「ISを打倒する他に選択肢はない」とし、ISとの戦いに向けて、陸上に2万─3万の米軍部隊を配備することを提案。
任務を迅速に完了させ、米国の再建に集中するため兵士を帰還させると述べた。


来週15日には複数の州で予備選が控えている。
共和党内でトランプ下ろしの動きが強まる中、勝者総取り方式のフロリダ州とオハイオ州でトランプ氏が勝利し、指名獲得に大きく近づくかどうかが注目されている。

トランプ氏は討論会で、中国などからの輸入品の一部に最高45%の関税を課す方針を示し、米国での生産を奨励することが狙いだと説明した。

一方、トランプ氏の対抗馬として台頭し、党内の反トランプ票を集めるとみられるクルーズ氏は、トランプ氏の関税案は、米国の消費者にとって値上げにつながるだけだと反論。
「関税は米国民への課税になる」と語った。

トランプ氏は、外国人労働者の流入を減らすため、専門職就労者向けのH1Bビザの発給を1、2年停止することを提案。
自身が経営するリゾート施設の一部で働く外国人従業員を確保するため、このビザプログラムを利用したことを認めた上で、これらの労働者に対するグリーンカード(米国永住権)の発行も停止すると語った。


ケーシック氏は、不法移民を防ぐため、メキシコとの国境を管理する必要性を強調。
米国内に1100万人以上いる不法移民に対し、合法な身分を取得するための道を示すが、市民権は与えないとした。

[マイアミ 10日 ロイター]

世界最古のコーランを発見、英大学が発表

英国の大学図書館で

発見された2ページに

わたるコーランは、

1400年近く前のものと

判定された。

現存するイスラム教聖典の写本の中では最も古いものだ。





世界最古とみられるイスラム教の聖典コーランの一部を発見したと、英国バーミンガム大学のキャドバリー・リサーチ・ライブラリーが発表した。

2ページにわたる写本は西暦568~645年に書かれたものだという。

目に触れる場所にはあったのだが、これまで誰も気付かなかった。

 バーミンガム大学教授でキリスト教・イスラム教学が専門のデービッド・トーマス氏は、「年代測定の結果が正しければ、イスラム教が成立した時期から20年ほど後に書かれたものだということになります」と語った。
 
写本は同大学が所蔵する中東の文献の中に紛れていた。

大学院生のアルバ・フェデーリ氏が、やや後年の本に古いページがあるのを発見したのだ。

トーマス氏によると、この2ページは1920年代に図書館が入手し、なぜか別のコーランの一部として綴じ込まれたという。

フェデーリ氏は、この2ページだけ筆跡が違うことから誤りに気が付いた。

 写本を売却した古物商との書簡には取引の詳細が記されており、別個に2件の売却があったことが判明。

この2ページは本とは別の、かなり古い写本ではないかというフェデーリ氏の疑念を裏付けることとなった。

写本は、ヒジャジというアラビア語の初期の書体で書かれている。

余白に記載されている通り、バーミンガム大学が所有するミンガナ・コレクションの1つ

こで、英オックスフォード大学の研究所が放射性炭素年代測定法による分析を行ったところ、写本に使われている羊皮紙は1400年近く前のものという結果が出た。

「私は研究者ですから、まず疑ってかかりました。

まさかそこまで古いはずはないと」。だが、トーマス氏は続けた。

「放射性炭素年代測定法の精度はとても高いのです」(参考記事:「写本の鑑定方法の詳細:放射性炭素年代測定」

 インクはまだ分析されておらず、文字自体は羊皮紙が作られてからかなり後に書かれた可能性もある。

しかしトーマス氏は、「この羊皮紙は、コーランを文字で残すという目的のため特別に作られたのではないかと推測しています」と話す。

 2ページにはコーランの18章から20章までが記されており、現在の文章にかなり近い。

このことから、コーランの文言はイスラム史の初期段階で固まり、後代の加筆や時代に伴う変化はほとんどなかったという見方が裏付けられたとトーマス氏は説明した。

 写本は、所蔵するバーミンガム大学で今年の秋に展示される予定だ。

トーマス氏はこの写本を「感動的」と評価する。

これを書いた人物は、預言者ムハンマドと面識があった可能性があります。

あるいは、ムハンマドを直接知る人物と知り合いだったかもしれません。

つまり、ムハンマド本人につながる手掛かりが与えられたのです」(参考記事:「カアバ神殿の周回、大巡礼「ハッジ」」