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シカゴ穀物(15日)大豆/小麦/トウモロコシ

豆ミールは続落。
3月きりの清算値は2.5ドル安の309.3ドル。  
大豆油も続落。
3月きりの清算値は0.16セント安の28.24セント。

続落。約2週間ぶりの安値を付けた。
テクニカル要因による売りが出たことに加え、
主要な輸入国・中国の需要への懸念が響いた。  
3月きりの清算値は10.25セント安の893.25セント。
20日と50日の両移動平均の突破に難儀し、100日移動平均をわずかに上回る水準で引けた。  
米中貿易協議をめぐる懸念が穀物相場を圧迫した。
グラスリー米上院議員は15日、米通商代表部(USTR)は先週の中国との
貿易協議で構造的問題に関して進展はなかったとみていると語った。  
中国でのアフリカ豚コレラ発生をめぐる懸念も相場を圧迫。
中国農業省は、豚コレラの感染拡大を受けて91万6000頭を殺処分したと発表した。

続落。
テクニカル要因の売りが出たことに加え、トウモロコシや大豆が
大幅に下げたことで小麦も圧迫された。  
3月きりの清算値は3.25セント安の511.0セント。
3月きりは20日と50日の移動平均などテクニカル上の節目の
水準にある上値抵抗線の突破に苦しんだ。  
米中貿易協議をめぐる懸念が穀物相場を圧迫。
またドル高も小麦相場の重しになった。  
米プレーンズでの最近の降雪が、急な寒波から一部の作物を守れるほど
広範囲ではなかったとの懸念が、相場の下げ幅を抑えた。

トウモロコシ大幅反落、約7週間ぶりの安値を付けた。
テクニカル要因による売りが出たことに加え、米中貿易協議への懸念が響いた。  
3月きりの清算値は7.25セント安の371.25セント。
一時は11月28日以来の安値を付けた。
下落率1.9%は3カ月半ぶりの大きさ。  
3月きりはチャート上で20日、50日、100日のそれぞれの移動平均での下値支持線を割り込んだ。  
米中貿易協議をめぐる懸念が穀物相場を圧迫。
グラスリー米上院議員は15日、米通商代表部(USTR)は
先週の中国との貿易協議で構造的問題に関して進展はなかったとみていると語った。
(ロイター時事)

岐阜の養豚場で豚コレラ 92年以来、6百頭殺処分へ

岐阜県は9日、岐阜市の養豚場で死んだ豚を検査し、

豚コレラのウイルスが検出されたと発表した。

県によると、養豚場では3~8日に計約80頭が死亡。

豚コレラはアジアを中心に発生しているが、国内では

熊本県で1992年に5頭への感染が確認されて以来となる。

残る610頭の殺処分は9日午前に始まり、10日朝までに

完了する見通し。

農林水産省は豚肉の輸出を停止した。

 豚やイノシシ特有の病気で人には感染せず、

感染した豚の肉を食べても影響はない。

今回の感染ルートは不明。

31日の東京商品取引所で金が//30日のシカゴ市場で大豆が


 31日の東京商品取引所で金が反落した。

外国為替市場での円高・ドル安を背景に円建ての東京金には

割高感からの売りが出た。もっとも、下値を探る動きは限られた。

トルコなど新興国の通貨安や、米中の貿易摩擦の激化が

懸念されるなか

「安全資産」とされる金には買いも入りやすかった。

ニューヨーク金先物は日本時間31日の時間外取引で上昇した。

 ゴムは小反落した。円高と原油相場の下落が持ち高整理の売り

を促した。

 以下は主な商品(期先)の清算値。

・金        4285円   15円安

・白金       2826円   13円安

・ガソリン   6万3970円  100円安

・原油      5万920円  310円安

・ゴム       173.7円  0.2円安

・トウモロコシ 2万3360円  190円安

・一般大豆   4万4530円  1270円安

※単位は金と白金が1グラム、

ガソリンと原油が1キロリットル、

ゴムが1キログラム、

トウモロコシと一般大豆が1トン。


30日のシカゴ市場で大豆が反落した。

記録的な豊作見通しが相場を下押した。

中国で豚の疫病であるアフリカ豚コレラが発生しているため、

飼料需要が低下するとの見方も売り材料になった。

中国向け輸出の先行き懸念も根強い。市場には

「大豆産地アルゼンチン通貨の急落で、

米国の輸出競争力が落ちる」(米穀物アナリスト)との声も

聞かれた。

11月物終値は前日比4.50セント安の1ブッシェル=8.315ドル。

 小麦は反落し

た。利益確定の売りが出た。

前日の市場ではロシアが小麦の輸出制限に踏み切るとの観測が

広がり、買われていた。

12月物終値は同6.75セント安の5.35ドル。

 トウモロコシは小動き。

材料難のなか小麦や大豆の下げが上値を抑えた。

12月物終値は同変わらずの3.565ドル

和牛輸出最多ペース 1~6月44%増

国産牛肉(和牛)の輸出ペースが過去最高を更新している。

昨年9月からは台湾への輸出が解禁。

今年5月にはオーストラリアへの輸出が始まるなど有力市場の解禁を追い風に輸出量が伸びている。

政府が掲げる農産品輸出1兆円の目標をけん引するが、さらなる輸出拡大には課題も多い。

財務省貿易統計によると、1~6月の国産牛肉の輸出量は1544トン。

前年同期比で44%増加した。金額ベースでも108億円と37%伸びた。

今後の輸出は年内は順調に伸びる見込みで、2018年は過去最高を更新した17年の数量を超すとの見方が増えている。

 輸出の伸びを支えるのが台湾市場だ。台湾への輸出量は1~6月で322トンと全体の2割を占める。長年輸出量首位の座にあった香港を抜いた。

 台湾市場の解禁当初は一時的なブームで終わるのではと危惧された。

「宝石商やIT企業など普段肉を取り扱ったことのない業者も参入するなど有象無象が集まった状態だった」(大手食肉卸)。

今では動きも落ち着き「安定的に需要のあるマーケットだと確信している」(伊藤ハムの宮城昌弘輸出推進部部長)。

 現地では日本食レストランや高級スーパーに出回る。

都内の輸出業者は「富裕層が多く和牛の食べ方や調理方法が浸透している」と指摘。訪日経験がある消費者が多いことも一因だ。

 豪州への輸出も17年ぶりに解禁となった。

赤身肉が好まれる豪州だが、和牛の遺伝子を引き継いだ豪州産「WAGYU」が既に多く生産されている。

「和牛への関心も高く、輸出拡大を期待したい」(全農インターナショナルの宮川拓也輸出対策部統括課課長)と各社売り込みを急ぐ。7月には伊藤ハムが約700キログラムの和牛を輸出。

食肉の製造販売を手がけるナンチク(鹿児島県曽於市)は同県産黒毛和牛、全農インターナショナルは飛騨牛の輸出を始めた。

 ただ、輸出のさらなる拡大には課題も多い。

輸出に対応した牛肉の処理施設が足りない。

長年和牛輸入量首位だった香港向けでさえも、輸出に対応できる施設は10カ所と、処理場全体の1割にも満たない数にとどまる。

「欧米や香港などへの輸出に対応する施設に造り替えるのに数十億円かかる。

自治体の運営する施設となると難しい」(処理場関係者)

 月齢制限などの問題もある。

例えば、台湾などは月齢を重ねた牛肉の輸入を制限しており、肥育期間が通常の和牛よりも長い松阪牛などは輸出できない。

三重県では代わりに伊賀牛といった別のブランドを輸出するが、松阪牛が欲しいとの問い合わせは多い。

政府に規制緩和に向けた外交交渉を求める声も相次ぐ。

 一方、日本国内では和牛がさらに高根の花になるとの懸念も広がる。

高級ブランド牛肉「神戸ビーフ」は今年過去最高値を更新した。「海外での知名度が圧倒的で、輸出や訪日客の需要が急増している」(神戸市の神戸中央畜産荷受)ためだ。

 神戸ビーフの老舗レストラン、モーリヤ(神戸市)は仕入れ価格上昇を受け、5月からコース料金を平均約2千円引き上げた。

ステーキみその神戸本店(同)も7月に値上げした。
ある飲食店は「(高すぎて)神戸牛を注文する顧客の多くが外国人になってきている」と打ち明ける

中国襲う「アフリカ豚コレラ」、アジア拡散防げるか

 中国政府が、急速に広がるアフリカ豚コレラ(ASF)の感染拡大を食い止めようと、躍起になっている。

世界最大の飼育頭数を誇る中国の養豚業界では3週間で4例の集団感染が報告されており、ASFが東南アジア諸国に飛び火する懸念も出ている。

世界の豚肉生産量の半分近くを占め、国民1人あたりの豚肉消費量が世界最大の中国でASFが発生したことは、すでに欧州やロシアで感染が拡大していたASFの流行が新局面に入ったことを意味する。

「これほど生産規模の大きな環境でASFの流行が発生したのは養豚業界では初めてで、疾病管理の手法もまだ実証されていない」と、米国の研究機関、豚健康情報センターは警告している。

<症状は>
国際獣疫事務局(OIE)によると、ASFは最も深刻な豚の疾患で、発熱のほか皮膚や内臓からの出血が起き、2-10日で死に至る。

致死率は、最大100%に達する。
ダニや豚同士の直接接触で感染するほか、汚染された食料や動物のエサ、人の移動によって他地域に広がることもある。
ワクチンはない。人体への害はない。


<ロシア発>
ASFが発生した国の中で最大の地上面積を持つロシアは、この10年ほどASFの封じ込めに取り組んできた。
ロシアではこれまで約80万頭の豚がASFにより死亡。
ミラトルグやルスアグロなどの食肉農産物企業大手の養豚場にも感染が広がり、小規模養豚場の生産高を半減させた。


過去1年ほどは中国国境地帯の方向へと次第に感染が広がり、中国側で飼育されている豚もリスクにさらされる状態だったと、専門家は言う。

国連食糧農業機関(FAO)によると、2017年3月に中国国境から1000キロの地点にあるシベリア地方イルクーツクで大流行が発生し、それまで流行していた東欧中心部から初めて大きく「飛び火」したことが確認された。

中国で発生したASFの型は、ロシアやジョージア、エストニアで発生したものに似ている。バンコクを拠点とするFAOの越境性動物疾病緊急センターのプロジェクト地域マネジャー、Wantanee Kalpravidh氏は24日、こうロイターに明らかにした。

2007年から2017年7月にかけて、欧州大陸では5445件のASFが発生し、うち903件はロシアだった。


<中国の課題>
FAOは3月に出した報告書で、ASFがもし中国に広がれば「動物の健康や食品の安全、食物安全保障に壊滅的な結果を引き起こし、さらに東南アジアへの感染拡大の可能性が高まる」と、警鐘を鳴らしていた。

前出のKalpravidh氏によると、今月3日に中国北東部の遼寧省瀋陽で確認された最初の感染について、専門家は今なお感染源を特定しようとしている。

中国ではその後短期間に3省で感染が確認されたが、感染地点がそれぞれ遠く離れていることが、中国政府による疾病管理の課題を物語っている。

その距離感を比較するため、感染が確認された4省の面積を合計すると、スペインの国土にほぼ匹敵する。

最初に大流行が発生した遼寧省から一番最近感染が確認された浙江省温州に達するには、豚の生産地でもある河北省や山東省、江蘇省を通って南下する2150キロの道のりを走らなければならない。
江蘇省でも感染が確認されている。

近年の北東部での養豚セクターの急激な拡大は、養豚場から中部や南部の市場や解体処理場まで数千キロの距離を生きた状態で運ばれる豚が増えていることを意味する。

養豚場には小規模な家族経営から巨大ビジネスまでさまざまな規模があることに加え、野生のイノシシが多数生息していることが、病気の管理や予防を困難にしていると、FAOは指摘している。小規模養豚場は中国の豚肉の27%を生産している。

ASFに感染しても症状が出ないことがある野生のイノシシの生息数は、推計3350万頭に上ることが、FAOのデータを基にしたロイターの計算で判明した。

豚は、処理されていない、または火が通っていない廃棄食品物や残飯を摂取することもある。

中国政府は1994年以降、農産物にダメージを与えていることが証明できない限り、農業者が野生のイノシシを駆除することを禁止している。


<根絶は困難>
ASFは約1世紀前にアフリカで発見され、1960年代には欧州大陸に感染が拡大した。
欧州では、根絶に30年を費やした。

OIEによると、これまでの根絶成功例では、早期診断や、汚染が確認された場所の動物の殺処分と廃棄、徹底的な洗浄と消毒、ダニなどの害虫駆除、移動の管理や監視が欠かせなかったという。

もっとも最近に欧州で広がった感染例では、まず2007年にジョージア(当時グルジア)で感染が報告され、アルメニアやロシア、アゼルバイジャンに広がった。

2012年にウクライナ、2013年にはベラルーシ、2017年にはルーマニアに広がっている。

米国では、感染は確認されていない。

畜産農家、規模拡大急ぐ EPA進展にらみコスト下げ

国内畜産業が規模拡大を急いでいる。

2015年にはオーストラリアとの経済連携協定(EPA)が発効したほか、今年に入り欧州連合(EU)とのEPA交渉も進展。

牛肉や豚肉、チーズなど畜産物の市場の開放圧力は一段と強まった。

生産コストを下げて輸入品に対抗する狙いがある。

競争力を高めて輸出拡大を目指す動きも出てきた。
 
「チーズに値下げ余地が生まれ、従業員の給与も増やせる」――。

酪農のほかチーズなど乳製品の製造加工・販売を手掛けるパインランドデーリィ(北海道興部町)の松村孟専務は飼養頭数を増やす狙いを語る。
 
同社は既に17年は乳用牛の飼養頭数を前年比9%伸ばした。

20年をめどに、現在の29%増となる1550頭まで増やす計画だ。

酪農は牛舎や搾乳設備が必要で、豚や鶏に比べ設備投資の費用がかさむ。
 
乳牛を100頭増やせば1頭あたりの飼養コストがおおむね2%下がるという。

「コスト削減に伴う酪農部門の黒字でチーズの赤字を吸収することが可能」(松村専務)
 
農林水産省の畜産統計によると、肉用牛は49.9頭、乳牛は80.7頭、豚は2001.3頭と、1戸当たり飼養頭数は17年までの5年間で12~20%増えた。

高齢化に伴う離農で飼養頭数全体の落ち込みには歯止めがかからないものの、規模を広げる動きは着々と進む。
 
生産コストの引き下げは、日本が強みを持つ高級品の競争力底上げにもつながる。

ブランド和牛「尾崎牛」を販売する牛肉商尾崎(宮崎市)は経営する牧場で昨年、肉用牛を前の年から40%増やした。

18年中には現在の43%増となる2千頭まで伸ばす。
 
1頭あたり飼養経費の引き下げに加え、海外での好調な需要に対応する。

既にアラブ首長国連邦など27カ国に輸出実績があり、今年後半にはアルゼンチンやブラジルへ輸出を始める予定だ。
 
同社を経営する尾崎宗春氏は「海外からの引き合いが強いが供給が追いつかない」と話す。

18年には月間の輸出ペースを現在の1.5倍の30頭に増やし、「早期に50頭まで引き上げたい」(尾崎氏)としている。
 
ブランド豚の「まるみ豚」を生産販売する協同ファーム(宮崎県川南町)も、頭数の拡大に動く。

現在飼養する6千頭の豚を、19年夏ごろには1万2千頭まで増やして輸出余力を高める方針だ。
 
同社は16年10月、初の海外輸出を香港向けに行った。

日高義暢社長は「現在月10頭の輸出を早期に10倍にしたい」と強調する。

19年3月にはふんを集めてから堆肥にする工程を自動化した肥育場も完成。省力化につなげる。
 
日本は米国や豪州に比べ国土が狭く、飼料も輸入に頼り生産性は相対的に低い。

安価な輸入品と競うにしても海外で輸出シェアを高めるにしても、飼養効率をアップし、コストを引き下げることが生き残りへの重要な課題だ。

米産牛バラ肉の卸値上昇 前年比3割高、

牛丼やしゃぶしゃぶに使う米国産牛バラ肉の価格が一段と上昇した。景気が底堅い米国で外食向けの消費が増え、国内でも引き合いは堅調だ。米産地で生産が追いつかず、品薄感が出ている。中国の輸入解禁に伴う需要拡大への期待はしぼんだものの、当面は高値が続くとの見方が目立つ。
 ショートプレートと呼ばれる米国産バラ肉の6月下旬時点の卸価格は1キロ755円前後。前年同月比34%上昇した。2016年末から上昇傾向にあり、春以降値上がりペースが加速。15年4月以来の高値圏にある。
 米産牛肉は約9割が自国向けだ。商社などによると堅調な個人消費を受け、割安なオーストラリア産牛肉を使うハンバーガーなどで米国産の配合率を上げるケースが増えている。
 香港の輸入禁止に伴う供給過剰で15年以降、価格は低迷。豚肉に比べた割安感が強まり、「産地の米国と日本で牛肉をメニューに加える動きが外食産業などで広がった」(双日食料ビーフ部)。

こうした消費の喚起も、バラ肉を中心に出荷量の押し上げにつながった。
 
国内も牛丼大手3社の5月の既存店売上高が前年同月を上回るなど、底堅い消費が続く。
 
米国で供給は落ち込んでいる。

今年は牛の飼養頭数が増え、牛肉の価格は下がるとの見方が春先までは支配的だった。

高値のうちに売却をしたい食肉加工会社が牛肉の調達を急ぎ、生産農家も出荷のタイミングを前倒ししたもよう。

牛が例年より成長していない段階で出荷が進み、1頭から取れる肉の量が減った。
 
市場では、当面は価格の高止まりが続くとの指摘が目立つ。

では「(経済成長で)東南アジアの牛肉輸入量も増加が見込まれる」と予測。

「高値が続けば秋以降、牛肉から豚肉にメニューを切り替える外食店が出てきそうだ」(大手食肉卸)との声も出ている。
 
一方、5月中旬に決まった中国の米国産牛肉の輸入解禁に伴う値上がり観測は後退している。

6月中旬に米農務省が公表した資料によると、対中輸出条件には肉量を増やす成長促進剤などが牛肉に含まれていないことや、牛の生産履歴の追跡が可能なことが含まれている。
 
米国は成長促進剤の利用が一般的で、飼養頭数も多く全頭の履歴管理は困難だ。

中国が求める条件を満たす米国産牛肉は全生産量の5~10%程度との見通しが多い。

調達がこの範囲にとどまれば、価格への影響は限定的とみられる。

ブラジル産牛肉に打撃 米、安全懸念で輸入停止

3月に食品衛生基準を巡る不正疑惑が発覚したブラジルの食肉業界が、米国による牛肉輸入差し止めという新たな問題に直面している。

米農務省は食品安全上の懸念があるとして、ブラジル産の生鮮牛肉の輸入禁止を決定。

ブラジルは世界有数の畜産大国なだけに世界の食肉市場に影響を与える可能性があるほか、2年連続のマイナス成長からの脱却を目指す同国経済にも逆風となりそうだ。
 
米農務省が22日に発表した声明によると、ブラジルから輸入した全食肉の検査をしたところ、11%の生鮮牛肉に問題があったという。

ブラジル以外の国からの輸入品で問題があるのは1%程度。
 
米農務省は公共衛生への影響や家畜の健康状態などの問題があると指摘、「ブラジル農務省が適切な行動をとり、米農務省が条件を満たしたと確認できるまで差し止めは続く」と表明した。

ブラジル政府は問題対処にあたり、5施設の操業を自主的に停止することを米国側に伝えたという。
 
ブラジルでは3月に食肉加工会社が衛生基準を満たさない食肉を国内外に販売していた問題が発覚。

中国などが一時輸入を停止した。

ブラジル政府は全国の工場を検査した上で、問題のあった工場に操業停止命令を出すなどの対策を打ち出していた。
 
ブラジルは米国に次ぐ牛肉生産国で、輸出量では世界首位を争う。

米国への輸出が全体に占める比率は少ないものの、衛生管理上の問題発覚でブランド価値の下落は避けられそうにない。

長期的にインドやオーストラリアなどとのシェア争いにも影響が出そうだ。
 
ブラジル経済は昨年まで2年連続のマイナス成長だったが、1~3月期の国内総生産(GDP)が9四半期ぶりにプラスに転じるなど復調の兆しが見えていた。

農畜産業は景気回復のけん引役なだけに、米国による輸入差し止めは水を差す可能性がある。

チーズ、一部で関税撤廃 日欧EPAで政府が譲歩案

政府は欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の交渉で一部のEU産チーズの関税を撤廃する検討に入った。

品目の分類を現在より細かくして国内生産者への影響が小さい品目で関税を無くす。

チーズ全体では環太平洋経済連携協定(TPP)並みの関税水準を維持したい考え。

最大の焦点だったチーズで譲歩することで、大枠合意に向けて交渉が前進する。
 
7月上旬の20カ国・地域(G20)首脳会議に先立って安倍晋三首相とEUのトゥスク大統領が会談し、大枠合意することを目指す。
 
日本はEUから年間約350億円のチーズを輸入している。

日本はTPPではモッツァレラやカマンベールといった主要チーズの関税(約30%)を守り切ったが、EUはこうした品目で関税撤廃を強く要求していた。

日本は品目の分類をより細かくして、こうした主要チーズの一部で関税を無くす。
 
自民党農林族の間では「小さいチーズ工房は守るべきだ」との声が強く、政府は関税撤廃の対象と時期を今後詰める。

日本の消費者にとっては一部の欧州産チーズが安くなるメリットがある。
 
日欧EPA交渉ではこのほか日本が日本産乗用車への関税(10%)の早期撤廃を求めているほか、EUからは欧州産ワインの関税の早期撤廃を求められており、ぎりぎりの交渉が続いている。

日本とEUの間の輸出入の金額はともに約8兆円。

日欧EPAが大枠合意すれば日欧の取引が一段と増え、日本の経済成長を後押ししそうだ。

臭気対策剤、家畜の糞尿や生ごみの臭い改善

作業員の負担大きく軽減
 
シキボウと山本香料が2011年に共同開発した消臭加工繊維「デオマジック」は各方面で反響を呼ぶ。

大阪から1000キロ離れた北海道釧路支庁の白糠町。

記者発表から数日後、棚野孝夫町長のもとに、北海道庁経済部からデオマジックに関する新聞記事が送られてきた。
 
「人の糞便(ふんべん)臭だけでなく家畜の糞尿にも応用できないか」。棚野町長はすぐにシキボウの辻本裕開発技術部長に連絡。

翌12年4月から畜産用臭気対策剤の開発が始まる。

白糠町からは実験用に家畜の糞尿を提供され、両社は初めて、デオマジックの応用開発に挑んだ。
 
同8月、両社に加え、国や北海道の公的機関からなる「白糠町家畜環境対策協議会」が発足。

同じ悪臭とはいえ、人間と家畜とでは臭いの成分が違うため、再び何百種類の香料の中から、最適な組み合わせと配合の割合を変える実験を何度も繰り返す。約3年かかり、畜産用臭気対策剤の開発に成功。

15年春、「デオマジックHG」との商品名で全農グループの科学飼料研究所(群馬県高崎市)を通じて、畜産農家向けに販売を始めた。
 
食品用香料が主体の黄色がかった透明な液体で、原液はアーモンドのような臭い。

使い方は、糞尿臭が出る畜舎や堆肥場から近隣住宅に向けて、原液を希釈して空中噴霧する。

鼻に届くときには既にほのかな甘く良い香りに変化し、農家の悩みの種である臭気によるクレームがなくなるという。

 
もはや「悪臭バスターズ」の様相を呈した両社が凸版印刷と組み、次に挑んだのは、トイレの糞尿をくみ取る衛生車(バキュームカー)用だ。

特殊車両メーカーの東邦車輌(横浜市鶴見区)と「デオマジックV1オイル」を開発、16年10月に発売した。
 
作業時の糞便臭がなくなることで、周囲のクレームを気にすることもなくなり、作業員の心理的な負担が大きく軽減された。

また、東邦車輌の親会社である新明和工業とも同時期に今回の塵芥(じんかい)車用臭気対策剤の開発に着手した。
 
開発に携わった山本香料の肥下隆一取締役営業本部長は「一口に生ごみといっても、魚系、肉系、野菜系で臭いが異なる。

ターゲットをどうすべきかで苦労した」と振り返る。
 
塵芥車に取り付ける臭気対策剤用の噴霧装置開発で協力した特殊車両メーカー、新明和工業の横瀬秀人・特捜事業部主任技師は「生ごみ収集での作業環境の改善につながる」と期待を寄せた。
 
新明和工業、シキボウ、山本香料と3社の協業をコーディネートした、凸版印刷の西日本事業本部の田淵直樹・ビジネスイノベーション本部長も「社会貢献につながるような価値のある製品の開発を後押ししたい」と話す。

「臭気で困っている人はまだまだいる」と話すシキボウの辻本開発技術部長。

新たな開発テーマは既に見つかっているようだ。

塵芥車用の臭気対策剤「デオマジック香りdeまじっく」。

作業員が収集現場で使えるよう、スプレータイプもある

ごみ収集車用デオドラント

ごみ収集車用デオドラント、悪臭悩む作業員の労働環境改善 
開発きっかけは人工肛門
2017.6.20 

■悪臭組み込み良いにおいに変化 特殊車両製造の新明和工業、繊維大手のシキボウ、山本香料(大阪市中央区)、凸版印刷の4社が、ごみを収集する塵芥車(じんかいしゃ)用臭気対策剤「デオマジック香りdeまじっく」を開発した。

大手や中小がタッグを組み、生ごみ収集時に発生する悪臭に悩む作業員の労働環境改善を実現した。 

生ごみ臭を一瞬にしてフルーティーな香りに変えるこの臭気対策剤は、シキボウと山本香料が2011年に共同開発した消臭加工繊維「デオマジック」がベースだ。

悪臭をなくす方法としては、芳香スプレーのように悪臭よりも強いにおいを出すのが一般的だが、デオマジックでは、あらかじめ不快なにおいの成分を取り除いた香料に、不快なにおいが混ざることで新たな良い香りに変化させる。

つまり悪臭を香料の成分の一部として組み込むことで、良い香りに変えようという発想だ。 

この技術の開発は10年ほど前、「人工肛門をつけた患者から、専用のパウチを腹部に付けているが、そこから出る便臭を消すようなカバーが欲しいとの依頼があった」(シキボウの辻本裕開発技術部長)ことがきっかけだ。 

中々アイデアが浮かばないなか、10年7月、朝日放送の人気テレビ番組「探偵! ナイトスクープ」で「糞便(ふんべん)臭のする工具箱を何とかしてほしい」という視聴者の依頼に応えるため、山本香料の山本芳邦社長が出演し自社技術で解決に導いたことが放送された。

自宅でそれを見ていたシキボウの辻本氏が「これだ!」と直感し、すぐ共同開発の話を持ちかけた。
 
数百種類の香料から、最適な組み合わせと配合の割合を何度も繰り返し実験しながら、においのサンプルを作成。

1年がかりで糞便臭を消す新技術「デオマジック」を完成させた。

 11年8月3日、大阪市中央区のシキボウ本社で開かれた記者発表会。

集まった記者たちにきつい糞便臭をかがせたあと、スプレーに入ったデオマジックの原料となる液体香料をかけると糞便臭は完全に消えていた。

改めてそのにおいをかいだ記者からは驚きの声が上がり、多くのメディアに取り上げられることになる。 

シキボウは、デオマジックの用途を介護用品と想定していたが、このあと、思わぬところから反響が相次ぐことになる。

豪州産牛肉の輸入単価、米国産上回る 干ばつで生産減

オーストラリア産牛肉の価格が米国産を上回る逆転現象が起きている。

干ばつの影響で飼育頭数が減少し、現地価格の上昇が続いている。

飼養頭数の減少に伴い輸出余力も低下しており、豪州産のシェアも低下している。
 
貿易統計によると、2017年1~4月の豪州産牛肉(冷凍と冷蔵、関税除く)の輸入単価は1キロ約607円。

米国産は同601円で、豪州産が1%上回っている。

5年前の豪州産の価格は399円で、508円の米国産と比べて21%安だった。

一般に牧草肥育が中心の豪州産より穀物肥育が主流の米国産の方が高かったが、ここ数年で価格差は縮小していた。
 
15年に発効した日豪経済連携協定(EPA)により、豪州産の関税は米国産より安い。

冷凍品の場合は現在、米国産の38.5%に対して豪州産は27.2%が適用される。
 
17年1~4月の関税適用後の価格は単純計算で米国産が1キロ約832円、豪州産が772円と米国産が高くなるが、適用後でも価格差は7%まで縮小している。

日本食肉輸出入協会(東京・港)の岩間達夫専務理事は「干ばつの影響で豪州産はEPAのメリットが相殺されている」と話す。
 
価格差逆転を招いた要因が、豪州で13年から15年前半まで続いた干ばつだ。

豪州産は牧草肥育が全体の3分の2程度を占めるとされる。

雨が不足すると牧草の生育が悪化して牛の肥育が困難になるため、と畜数を増やす農家が相次いだ。
 
豪州の牛は生まれてから出荷まで12~36カ月かかるといい、市場に出回る牛肉の減少が価格上昇を招いた。

貿易統計によると17年1~4月の豪州産のシェアは数量ベースで49%と16年比で5ポイント減。

逆に米国産は43%と5ポイント増加した。
 
ただ豪州産が盛り返す兆しもある。

豪州食肉家畜生産者事業団(MLA)の予測によると、17年の牛の飼養頭数は前年比2%増の2674万頭と4年ぶりの増加見通し。

飼養頭数が順調に回復すれば、豪州産牛肉の価格に影響しそうだ。

飼料用トウモロコシ、中国産7年ぶり輸入 3月

中国が7年ぶりに飼料用トウモロコシを日本に輸出した。

財務省が27日公表した3月の貿易統計によると、輸入量は1万7935トン。

中国からの輸入は2010年2月以来途絶えていた。

米国産の品薄感が強まり、代替品として商社などが緊急手配した。
 
価格は1トンあたり約2万7600円。

3月に輸入された米国産と比べて2割、ブラジル産と比べると4割高い。
 
主要輸出国の米国で1~2月に西部を中心に大雪が降り、列車や船が大幅に遅延した。

国内では飼料用トウモロコシが品薄になり、政府備蓄の活用も進んだ。

供給が途絶える恐れがあると判断した大手商社が地理的に近い中国からの輸入に踏み切った。
 
中国産を使用した飼料メーカーは「予想以上に品質が良かった」と話す。

中国政府は農家から高値でトウモロコシを買い取ってきた経緯があり、1億5000万~2億5000万トンの過剰在庫を抱える。

国内消費や輸出を増やして在庫圧縮を急ぐとの観測もある。

ただ中国産は国際相場より割高。

「一時的な応急措置で、現状の価格では継続して使うことは想定していない」(大手飼料メーカー)との声が多い。

ブラジルで和牛PR ジェトロ、初の輸出めざす

日本貿易振興機構(ジェトロ)は5月からブラジルで国産牛肉の売り込みを始める。

受け入れを規制していたブラジルへの輸出実績はなく、商談が成立すれば初のケースとなる。

牛肉消費が盛んな一大市場を開拓し、輸出の拡大をめざす。

 海外に国産牛を輸出するには、相手国が求める衛生基準をクリアした食肉処理施設が必要となっている。

このほど九州地方の4施設がブラジル政府当局の許可を得た。
 
ジェトロはサンパウロで開かれる南米最大級の流通見本市に鹿児島産牛を展示する。

ブラジルは世界4位の牛肉消費国で、1人あたりの年間消費量は約36キログラムと日本の4倍に達する。

ブラジル産牛肉は赤身が多く、「サシ」(脂肪分)が入った国産牛肉とは差別化しやすい。
 
ブラジル向けの農林水産物・食品の輸出額は21億円(2015年)にとどまっている。

ただ、4年前から5割伸びており、ジェトロなどは日本産品への関心が高まっているとみている。

大豆ミール価格上昇 4~6月、前期比0.9%高

家畜の飼料原料となる大豆ミール(大豆かす)の4~6月期の取引価格が2四半期連続で上昇した。

中心値は1トン5万7500円と1~3月期に比べて500円(0.9%)高い。

円安による調達コスト増や原料相場の上昇を反映した。
 
1~3月の原料相場や為替をもとに決めた。

大豆の指標価格は3月まで1ブッシェル10ドル台の高値水準にあった。

為替は1ドル=110~117円で推移。

3月に入ると一転、原料相場の下げ足が速まり円高が進行した。
 
価格は交渉した時期で異なり、製油会社によって前期比横ばい~1000円高とばらついた。

割安なインド産の流入が増えたため「原料コストの上昇分を販売価格に全て転嫁できていない」(大手製油会社)との声もあった。
 
同じく飼料原料の菜種ミールは4~6月期の価格が前期比2000円(5.3%)高の1トン3万9600円が中心。

これまで安値が続き、菜種ミールの配合を増やす飼料会社が増えた。

需要増で菜種ミールの国内在庫が減っている。

和牛の市場価格最高、5年で5割高 16年度末

和牛肉の高騰が続いている。

最高級A5ランク(去勢)の2016年度末の市場価格は5年前に比べて5割値上がりし過去最高値となった。

和牛の肥育は手間がかかるため高齢化に伴う離農が止まらず、供給が減少している。

一方、和牛の肥育農家は仕入れる子牛価格の上昇に直面しており、採算が厳しくなっている。

 全国の指標となる東京食肉市場では、3月末の和牛枝肉(骨に肉がついた状態)のA5(去勢)平均価格が1キロ2948円。

前年度末比1%上昇し、この5年間の上げ幅は5割に達した。

今月に入ってからも同水準で推移している。
 
農畜産業振興機構(東京・港)によると国内の牛の処理頭数は2013年度から前年割れが続き、この5年で1割減少した。

需要に供給が追いつかず、セリの価格は高止まりしている。
 
食肉卸ミートコンパニオンの植村光一郎常務は価格高騰について「輸出の増加も影響している」と語る。

日本からの牛肉輸出はここ数年で2ケタ増が続き、年間2000トンに迫る勢い。

国内牛肉出荷の1割近くまで拡大した。
 
価格高騰により、国内のスーパーでは「霜降り」のA5和牛の売れ行きが鈍化している。

買い付ける牛肉が低い等級に向かった結果、A3(去勢)は同2300~2400円と5年前より7割高い。

さらに店頭に並べる部位は高級なロースやヒレではなく、モモやカタなど相対的に安価なものが目立つ。
 
スーパーの中には自社で牛肉を生産する例もある。

ダイエーは鹿児島の直営牧場で「さつま姫牛」として大規模に育成している。

同社によると「市場価格にそれほど左右されずブランド牛を提供できる」という。
 
一般の生産者は和牛の卸価格が上昇しても、仕入れる子牛の価格も高騰しているため採算が厳しくなっている。

子牛の繁殖と成牛の肥育は分業になっているケースが多い。
 
現在の子牛は全国平均で1頭約84万円とここ1年で1割高騰し、過去最高値圏にある。

ブランド牛の近江牛を肥育する加賀屋牧場(滋賀県甲良町)の金沢朋宏代表は「子牛価格の値上がりは驚異的」と話す。

豪州産「WAGYU」に対抗 和牛業界、欧米攻める

割安な外国産牛肉との競争や高値による国内消費の減少という逆風のなか、和牛業界が攻めの姿勢に転じている。

アジアに比べて知名度で後れを取っていた欧米市場で販売が本格化。

国内の供給や価格を安定させるため、企業や地方自治体を中心に子牛を増やす取り組みも広がっている。

2016年10月、ロンドン。「KOBE A5 1キロ480ポンド(6万7200円)」。老舗百貨店、ハロッズの精肉売り場で最も高い値札が付いたのが高級ブランド牛の神戸牛だった。傍らには「Kagoshima(鹿児島)」の和牛ヒレ肉が1キロ450ポンド(6万3千円)で並ぶ。いずれも他国産で最高額のオーストラリア産「WAGYU」の2倍近い。
 
ハロッズの店頭調査を定期的に続けている日本畜産物輸出促進協議会(東京・千代田)によると15年以前は売り場に和牛はなく、和牛の血を引く品種のWAGYUが高級品として君臨していた。

WAGYUの味は他の外国産に比べ和牛に近く「日本産と誤認されるケースも少なくない」(農林水産省)。

市場開拓で先行したWAGYUは、和牛にとって欧米市場での大きな壁だった。
 
生産者団体や食肉企業は14年末に日本畜産物輸出促進協議会を発足させ、海外で販促活動を本格化。

現地の料理人やバイヤーを対象にPRや広報活動を続けてきた。

認知度は少しずつ向上、欧米の高級レストランでも和牛を採用する店舗が増えた。

「豪州産に代わり、和牛を採用する理想的な流れも出てきた」(協議会の桜井研理事)。

分家に後れを取った本家が存在感を高めている。
 
16年の日本の牛肉輸出額は前年比23%増の135億円。

アジアだけでなく、欧米向けの伸びが底上げした。

政府は20年には輸出額を250億円に増やす目標を掲げる。

好調な輸出に対し、国内では畜産農家の高齢化による生産基盤の弱体化が長年の懸案だ。

子牛は慢性的に不足し、価格はこの5年間で2倍以上に高騰。

「畜産農家の経営が持たない」(福島県内のJA幹部)との悲鳴は各地で漏れる。
 
危機感を強めた業界は、子牛を増やす取り組みに乗り出した。

食肉加工大手のは生産者と組み、北海道足寄町に子牛の繁殖牧場を設立。

18年秋にも出荷を始める。中津浜健社長は「和牛を安く販売できるようにしたい」と意気込む。

畜産農家に出荷した子牛は成長後に買い戻し、自社で製品に加工するという循環的な生産・販売サイクルの確立を目指す。
 
ブランド牛の近江牛を擁する滋賀県は高齢化する畜産農家の負担を軽減するため、繁殖用のメス牛や子牛を共同管理する施設整備などを25年度までの10年計画で進める。

繁殖農家の新規参入も促して子牛を増やし、肉用牛の飼育頭数を10年間で2割増やす。
 














和牛は高品質を武器に海外でもてはやされる一方、国内では高値で消費が低迷している。

世界的な和牛人気の高まりを起爆剤とし、行政や生産者、販売業者が連携して持続可能なビジネスモデルの確立が求められる。

鶏卵価格、鳥インフル影響限定的 卸値前年並み

宮城、千葉両県の養鶏場で鳥インフルエンザの発生が確認されるなか、鶏卵の値動きは落ち着いている。

指標となるJA全農たまご(東京・新宿)の取引価格は発生前後を通じ、東京地区のMサイズが1キロ220円と前年とほぼ同じ水準で推移している。

現時点では被害が発生した範囲が限られており「供給への影響はほとんどない」(東京鶏卵=東京・中央)。
 
鳥インフルに関連し、両県で殺処分された鶏は27日時点で約28万羽。国内では1億3千万~1億4千万羽の採卵用メス鶏が飼育されており、被害に見舞われたのは全体の0.2%程度にあたる。

採卵用メス鶏の新規供給は前年を上回るペースで推移しており、行楽や宴会向けの需要が高まる4~5月も品薄感が生じる可能性は低い。

国産の鶏むね肉が値上がりしている

国産の鶏むね肉が値上がりしている。

3月中旬の東京地区の卸価格は1キロ310円台で推移しており、

直近で最も安かった1月中旬に比べて3割近く上昇した。

前年の同じ時期と比べても2割高い。

輸入品を中心に鶏肉の供給が減少する一方、

脂が少ないむね肉の需要は健康志向を背景に安定して伸びており、

品薄感が出ている。
 
さっぱりした味わいのむね肉は気温の高い季節に消費が

伸びる傾向があり、冬から初春の時期に大きく値上がり

するのは珍しい。
 
2016年はブラジルやタイから輸入した鶏肉の在庫が積み上がり、

国産を含めて鶏肉全体の過剰感が強かった。

国内商社は在庫調整のため、16年末から輸入量を大幅に削減。

一方で国内の生産量はほぼ前年並みで推移し、

2月以降は過剰感が後退している。
 
むね肉は冷凍食品など加工用に使われることが多く、

最近はコンビニエンスストアのサラダチキンなど用途が

広がっている。

「加工食品は原産国表示が求められるため、

原料を国産から外国産に切り替えにくい」(大手食肉卸)

のも需要を下支えしている。

豪州産牛肉3カ月ぶり高値 国内卸値、産地出荷減で品薄感

オーストラリア産牛肉の国内卸値が反発した。

指標となるチルドビーフフルセットは現在、東京地区の卸価格が1キロあたり980~990円。

前週までに比べて4%上昇し、3カ月ぶりの高値を付けている。
 
豪州は肉用牛の飼育頭数が減少し、牛肉出荷価格が上昇している。

農畜産業振興機構(東京・港)によると、1月の豪州の生産者販売価格(若齢牛)は1キロあたり541セントと前年同月に比べ6.8%高く2カ月ぶりに前年水準を上回った。
 
現地の飼育頭数の減少は一服しつつあるが「一段の値上がりを見込んだ生産者が出荷を後ろ倒ししている」(国内食肉大手)。

日本でも品薄感が出始めており、卸値を押し上げている。

豪州産は輸入牛肉で最もシェアが大きく、国内で出回る牛肉全体の35%(2015年度)を占めている。
 
16年は安値の米国産を中心に輸入牛肉の供給圧力が強く、豪州産の卸値は下落基調が続いていた。

オマーンで鶏卵生産 みずほ系ファンド、合弁会社に出資へ

みずほ銀行は農林中央金庫などと立ち上げたファンドを通じて、オマーンでの鶏卵生産事業に出資する。

鶏卵大手のイセ食品(埼玉県鴻巣市)の生産技術を活用し、中東向けに年間約3億6千万個の生産を目指す。

メガバンクが中東の食関連事業に出資するのは初めて。

現地の食関連産業の振興とともに、日本からの企業進出にもつなげる。
 
鶏卵生産は、アラブ首長国連邦(UAE)の大手食品会社イフコとオマーンのオマーンフラワーミルズが今春にも設立する合弁会社が担う。

みずほ銀行と農林中金などでつくる中東向け輸出支援ファンド、ガルフ・ジャパン・フード・ファンドが数十億円を出資することで調整している。
 
昨年12月にイセ食品とイフコなどが業務協力覚書を結んだ。

現地で年間3億6千万個程度の鶏卵を生産し、中東各国の百貨店や飲食店などに出荷するとみられる。

現地生産することで鶏卵の輸入依存を減らすという。
 
イセ食品は国内鶏卵市場で約10%のシェアを持つ。

採卵などで独自のノウハウを持ち、東南アジアなどに技術提供している。

みずほ銀は近年、食品関連企業との取引を強化しており、農林水産業者との関係が深い農林中金と連携している。

今後、中東での食料保存庫の建設など関連産業にも出資する考えだ。

牛肉熟成、冷暖房費ゼロ 土谷特殊農機具製作所

酪農機械メーカーの土谷特殊農機具製作所(帯広市)は

自然氷を使い牛肉の熟成に冷暖房費がかからない技術を実用化する。

食肉卸の東洋食肉販売(埼玉県川口市)の十勝事業所に施設を納入し、1月から試運転を始めた。

うま味成分を増した熟成肉は人気が高まっているが、熟成には温度を一定に保つための電力費がかかる。

チーズの熟成や花の栽培にも用途を広げ、国内だけでなく海外寒冷地への輸出もめざす。
 
施設の名称は「アイスシェルター」。冬季に氷点下になる北海道の外気温を生かして自然の氷をつくり、夏季には暑い外気を遮断しつつ氷が徐々に溶ける際の冷気を活用する。
 
土谷特殊農機具は、これまでに氷の冷気を使い食品貯蔵庫の温度を年間を通じて一定に保てる空気循環技術を確立している。

食品貯蔵のほか植物工場にも技術を応用でき、実際に同社も葉物野菜を商用生産している。

今回の施設は既存技術を活用して完成させた。
 
東洋食肉が約3000万円を投じ導入したのは広さ22平方メートルの地下型施設。一度に500キログラムから1トンの牛肉を熟成できる。

東洋食肉は半年~1年間の試運転と食品品質検査を重ねたうえで、主に関東地方の焼肉店やスーパーに販売する。
 
熟成肉は通常の肉と比べ、うま味成分であるアミノ酸が増え、肉もやわらかくなる利点がある。

ただ、2度前後の温度の中で1カ月程度寝かせる必要があるとされ、冷房はもちろん、地域によっては肉を凍らせないための暖房用の電力費が重荷となる。

東洋食肉十勝事業所は「環境負荷がかからず、コストも抑えられる」とアイスシェルター採用の理由を説明する。
 
一般的に熟成肉をつくるのに必要な費用のうち冷暖房用電力費はほぼ大半を占める。

温度調整のための送風機の電力費はわずかで、低コストを打ち出して自然に氷ができる寒冷地に売り込む。
 
多用途化も進める。

2015年3月につぼみ付きの桜の枝を採取してシェルターで保存、同6月に取り出して桜の花を咲かせる実験に成功した。

花の出荷調整に需要を見込めると判断している。
 
土谷紀明社長は「20年東京五輪に合わせ、咲いたばかりの花束を選手にプレゼントするなどのデモンストレーションをしたい」と話す。
 
同社は1933年の創業。

家畜ふん尿から発生するメタンガスを燃料とする発電設備「バイオガスプラント」の設計・施工が好調で、十勝地域を中心に30施設以上を手掛ける。

アイスシェルターについても用途拡大をテコに拡販を進め、将来はロシアやモンゴルなど海外寒冷地への輸出をめざす。

17年3月期の売上高は57億円を見込む。

乳製品の国際価格反発 市況低迷、NZなどで減産進む

バターやチーズなど乳製品の国際価格が反発している。


2015~16年と安値基調が続き、収益が悪化した欧州連合(EU)やニュージーランド(NZ)の酪農家が生産量を削減。世界的な供給過剰感が薄れてきた。

国際相場の上昇が続けば、日本の国内価格に波及する可能性もある。
 
乳製品相場の総合的な指標であるGDT(国際乳製品貿易)価格指数は最新集計の1月中旬時点で1040ポイントと、直近で最も低かった16年3月に比べて66%上昇した。およそ2年半ぶりの高水準で推移している。
 
個別の品目をみると、バターのGDT価格は1トンあたり4382ドル(1月中旬)と直近安値を付けた16年7月に比べて63%上昇した。

チェダーチーズも1トン3940ドルと同じ期間に37%値上がりした。
 
乳製品の国際相場は15~16年と安値が続いていた。

きっかけとなったのが、EUの生乳生産の事実上の自由化だ。

新興国を中心に世界の乳製品需要が伸びるとみて15年春に国別の生産量割り当てを廃止。
生産拡大にカジを切った。
 
一方でEUは当時、ウクライナ情勢をめぐって乳製品の有力な輸出先であるロシアと対立。
ロシアがEUからの農畜産物輸入を停止したほか、その後の世界全体の需要伸び悩みも影響し、供給の過剰感が次第に強まった。
 
この結果、世界的に在庫が膨らみ乳製品価格は大きく下落。

15年8月にはGDT指数が13年ぶりの低水準(514ポイント)に落ち込むなど「相場はどん底に落ち込んだ」(ラクト・ジャパン)。
 

価格に底入れ感が出てきたのは16年の夏ごろ。

EUやNZ、オーストラリアの酪農家にとって採算割れの市況が続き「生産意欲が減退し、生乳の生産量が減少してきた」(農畜産業振興機構=東京・港)ため相場の潮目が変わった。
 
一貫して増産基調が続いていたEUの生乳生産量は、16年6月に前年比マイナスに転じた。

世界最大の乳製品輸出国であるNZは16年10、11月の生乳の生産量が前年比でいずれも5%前後落ち込んだ。

南半球の生産のピークである10~11月に減産したことで、過剰感の後退が強く意識されるようになった。
 
米農務省は16年12月のリポートで、EU域内の17年の生乳生産量は前年比0.3%増とほぼ横ばいにとどまると予測。

NZの生産量は1%増とみているが「(市況の低迷で)赤字が2年間続いたため、生産者が増産より債務返済を優先する」可能性を指摘する。
 
国際価格の上昇は日本にも一部波及し始めた。

農畜産業振興機構が16年12月に実施したバター輸入業務の入札では、平均落札価格が同年7月の前回入札に比べて6割近く跳ね上がった。

チーズも「輸入価格が上がり始めている」(輸入商社)。

今のところ小売価格に目立った動きは出ていないが、国際相場の上昇が長引けば店頭価格の上昇につながる可能性がありそうだ。

卵の卸値上昇 前日比5円高、菓子向け需要増

鶏卵の卸値が上昇している。

指標となるJA全農たまご(東京・新宿)の取引価格は1日、

東京地区のMサイズが1キロ240円(加重平均)と前日に比べて

5円上がった。

クリスマスや年末年始を控えて、ケーキや菓子の材料向けに

需要が高まっている。
 
鶏卵は毎年、鍋料理や菓子向けの引き合いが増える11~12月に

値上がりする傾向がある。

特に菓子づくりが最盛期を迎える12月上旬は需要のピークでもある。

今冬は鶏卵の供給が比較的安定しており、

昨年の同じ時期に比べると6%安い水準で推移している。
 
鳥インフルエンザが発生した新潟県で鶏の殺処分が始まった。

「国内には採卵用の鶏が1億数千万羽おり、市場全体でみると

今回の殺処分による影響は小さい」(鶏卵卸大手)という。

和牛、最高値に迫る 畜産農家減少で

国産のブランド牛や高級牛肉など和牛の値上がりが続いている。

畜産農家の減少で子牛の数が慢性的に少なく、需要が高まる年末年始に

和牛価格が高騰するサイクルが定着。

卸値は比較可能な1990年以降で最も高かった2015年12月の

水準に近づいている。

東京市場では霜降りが多くすき焼きなどに使う代表的な高級和牛

(A4級)の取引価格が10月まで28カ月連続で前年同月の水準を上回った。

11月の平均価格は1キロ約2640円と昨年に比べて2%高く、

12月は昨年つけた過去最高値(2700円)を超える可能性が高い。

大阪市場のA4級も現在1キロ2700円台と同6%高い。

最高級のA5級は東京、大阪とも1キロ3千円を超える例が珍しくない。
 
年末は贈答用に高級牛肉の需要が増えるが、現在は高値が響き

「(消費者が)お歳暮として贈るのに見合う量を購入しにくい。

ギフト用としての牛肉需要は徐々に減っている」(東京食肉市場)という。
 
流通業界では割安でも高級感のある外国産牛肉の品ぞろえを充実する

動きが出ている。

「有名銘柄のアンガス種や、1頭から約5%しかとれない

プライムなど高級部位の人気が高まっている」(大手食肉輸入業者)という。
 
西友は今秋、米国産アンガス牛のステーキ用肩ロースの販売を始めた。

店頭価格は100グラムあたり187円(税別)で、国産の肩ロースに比べて

4分の1程度と割安感を前面に押し出した。

イオンはオーストラリア産アンガス牛「タスマニアビーフ」の

扱いを増やしており、

今年はハンバーグなど加工品の新商品を投入。

「前年比5~10%増のペースで拡販を目指す」(同社)という。

オバマ大統領、七面鳥に最後の「恩赦」 米感謝祭の恒例行事

ワシントン 23日 ロイター] 

- 24日の感謝祭に先立ち、オバマ米大統領が23日、七面鳥に「恩赦」を与える行事をホワイトハウスで行った。

米国では感謝祭に多くの家庭で七面鳥が食卓に上り、大統領の恩赦は毎年恒例となっているが、1月に退任するオバマ氏にとって最後の式となった。

今年はアイオワ州育ちの七面鳥(体重18キロ)が大統領の祝福を受け、食卓から解放されて長生きの機会を与えられた。

これまで大統領の二人の娘も恩赦式に出席してきたが、オバマ氏によると今年は「日程が合わず」不参加に。

ただ、代わりにおいらが参加し、同氏は冗談交じりのコメントでこの伝統を引退後も続けると述べた。



また、予備の七面鳥1羽も恩赦された。

牛丼用の米国産バラ肉が15%高

牛丼に使う米国産の牛バラ肉が値上がりしている。

国内の卸値はこの2カ月間で15%上昇し、ほぼ1年ぶりの高値となった。

日本と並ぶ大消費国の中国が米国産牛肉の輸入再開に動き始めたほか、外国為替市場で円安・ドル高が進んだことが拍車をかけた。
 
ショートプレートと呼ばれる米国産牛バラ肉の国内卸値(東京地区、冷凍物)は11月中旬時点で1キロ610~620円。

4年9カ月ぶりの安値を付けた8月中旬に比べて80円値上がりした。
 
中国が13年ぶりの輸入再開を表明したのは9月下旬。

再開時期はいまだに未定だが、需要拡大を見込んだ米国の加工業者が思惑で出荷価格を引き上げている。

11月に入り「産地の輸出価格引き上げの動きは一服した」(日本の食肉卸大手)が、円安進行で円建ての価格が一段高となった。
 
現在の国内卸値はショートプレートの品薄感が強かった2014年秋に比べると4割以上安く、今のところ大手牛丼チェーンなどに値上げの動きは出ていない。

ただ中国の消費動向や為替相場など不安定要因に左右される面が多い。

国産牛の販売シェア低下 16年度下期、高値響き消費減

国産牛の販売シェアが下がっている。

流通業者を対象にした農畜産業振興機構(東京・港)のアンケート調査によると、2016年度下期の国内取扱量に占める割合(卸売りベース)は牛肉全体の45%と上期に比べて2ポイント低下する見通しだ。

15年度下期に比べると3ポイント低い。和牛を中心に高値が続いており、消費が伸び悩んでいる。
 
調査期間は8月1~31日。

乳牛と和牛をかけ合わせた交雑種や肉用の乳牛の取り扱いシェアは横ばいだが、和牛が落ち込んだ。

市場関係者は「和牛は高値が響き、歳暮などギフト需要が減少傾向にある」(東京食肉市場)と指摘する。
 
同機構が下期の部位別の販売見通しを卸売業者に聞いたところ、前年同期より「増える」と答えた割合が和牛で最も多かったのは切り落とし(59%)。

サーロインや肩ロースは10~20%台にとどまり、消費者の人気は低価格帯の部位に向かうとの見方が多い。

味の素、飼料用アミノ酸が苦戦

味の素は8日、2017年3月期の連結純利益が

前期比30%減の445億円となりそうだと発表した。

510億円だった従来予想から減益幅が拡大する。

円高に加え、畜産飼料用のアミノ酸の販売が苦戦する。

売上高は910億円引き下げ8%減の1兆950億円を見込む。
 
為替レートを従来予想の1ドル=110円から103円50銭に見直した。

これまでほぼ前期並みと見ていた営業利益は一転、

10%減の815億円になる。営業減益は3期ぶり。
 
飼料用アミノ酸の販売が苦戦している。

部門の営業損益は65億円の黒字だった従来予想からゼロになるという。

代表的な飼料用アミノ酸のリジンは

「中国勢が想定以上の安価攻勢をかけ、

自社の販売数量が伸び悩んでいる」(大野弘道・取締役常務執行役員)。

スレオニンの市場価格は1キロ当たり1.75ドルと、

前期に比べ24%下がる。
 
海外の食品事業はインドネシアやブラジルなど新興国が堅調で、

現地通貨ベースでは営業増益を確保するが、円高の影響を補えない。
 
株式市場では8日午後2時の決算発表直後、

株価が一時前日比113円(5%)安の2235円と、

9月27日以来の安値を付けた。

鶏卵卸値が上昇、直近安値比2割高 冬場の需要期迎え

鶏卵の卸値が上昇している。

指標となるJA全農たまご(東京・新宿)の卸価格は現在、

東京地区のMサイズで1キロ215円(加重平均)と直近で最も安かった

8月下旬に比べて2割高い。

大阪地区も225円と8月上旬の直近安値から2割値上がりした。

おでんや鍋物の需要が高まる冬場が近づき、引き合いが増えている。
 
鶏卵は消費が落ちる夏場に値下がりし、暑さが一服する9月ごろから値上がりする傾向がある。

農林水産省によると、10月の全国平均小売価格も1パック226円(Lサイズ10個入り)と8月に比べて7円高い。
 
2013~15年は夏の猛暑などの影響で鶏卵の供給が滞り、冬場に卸値が250~280円台まで上昇する局面もあった。

現在の卸値は前年同期に比べると1割以上安い。

今冬は採卵用ブロイラーを増やした生産者も多い。

「11月以降は値上がりが一服する可能性もある」(都内の問屋)

飼料用トウモロコシ、全農が初の収穫

全国農業協同組合連合会(全農)は20日、

主食用米の過剰生産抑制を狙って試験栽培した飼料用トウモロコシを

宮城県で初めて収穫した。今後、国内での普及をめざす。
 
宮城県加美町の2.5ヘクタールの畑で試験栽培した。

同県は酪農家が多く、栽培に使う堆肥が入手しやすい。

遺伝子非組み換え品種を作付けし、熊や雑草による被害もあったが、

実の部分だけで収穫量は10トン以上の見通しだ。
 
国内栽培のトウモロコシは食品向けが多い。

飼料用は年間1000万トン

前後を輸入している。

国産が普及すれば家畜向け飼料も

算定要素となる食料自給率の向上にも結びつくと関係者はみる。

国産大豆ミール5%安 10~12月、国際価格下落を反映

 家畜の配合飼料原料となる国産大豆ミール(大豆かす)の

10~12月期の取引価格が2四半期ぶりに下がった。

新価格は1トン5万5600円で、7~9月期に比べて

3000円(約5%)前後安い。

国際価格安を映した。大豆ミールの値下がりは10月以降の

飼料価格にも反映されそうだ。
 
大豆ミールは大豆から油を搾ったときに出る搾りかす。など

製油大手と配合飼料各社が四半期ごとに交渉して決める。

10~12月期の価格は7~9月の需給や大豆ミールの

国際価格を参考にした。
 
大豆ミールの国際価格は米国の記録的な大豆の豊作観測を背景に

、7~9月に2割超下がった。

円高・ドル安基調で先安観が強い中での交渉となった。

競合する中国産の大豆ミールは中国内で豚の飼料向けの需要が高まり、

割安感が薄れた。

来年1~3月期についても「米国の豊作で国際相場の先安観は続きそう」

(大手飼料会社)との声がある。
 
同じ飼料原料で菜種の搾りかすである菜種ミールの10~12月期価格は

7~9月期比1トン3500円前後(約9%)安い3万6400円で決まった。

製油会社の在庫水準が高く、飼料会社側の値下げ要求に応じた。

和牛卸価格が上昇、直近安値比5%高 需要期入りで

和牛の卸価格が上昇している。

東京市場では高級品のA4等級(去勢)の枝肉卸値(加重平均)が12日、

1キロ2653円に上昇し、直近の安値を付けた9月中旬比で5%高い。

肥育農家が購入する子牛の値上がり基調が続いているのに加えて、

冬場の需要期に向けてスーパーなど流通業者が仕入れを増やし始めた。

 JA全農によると、9月の子牛の取引価格は全国平均で

1頭あたり83万3千円と1年間で2割上昇した。

枝肉の卸値もA4は昨年の同じ時期に比べて9%、

最上級のA5は10%それぞれ高い水準だ。
 
和牛は宴会が増える年末年始に需要が最も高まる。

冬の商戦を盛り上げるため「スーパーはこの時期から和牛の

販売スペースを確保し、消費者へのアピールを始める」(食肉卸、

ミートコンパニオン=東京都立川市=の植村光一郎常務)。
 
国内の肉牛飼育頭数は減少傾向が続き、和牛の供給量も減っている。

一方で消費量は堅調に推移しており、年末に向けて卸価格は

一段と上昇するとの見方が多い。

生乳流通制度の見直しは酪農家にとって長年の課題だ

生乳流通制度の見直しは酪農家にとって長年の課題だ。

新市場の創設は需給や品質を映した価格形成への一歩だが、仕組みが機能するには大手乳業の参加が欠かせない。

政府の改革論議の行方も成否を左右しそうだ。

 50年前に始まった指定団体制度は、指定団体が酪農家に代わり乳業会社との価格交渉をほぼ一元的に担う。

交渉力を高める狙いがあったが、デフレ傾向の中、大手乳業は指定団体の値上げ要求を拒んでいるのが実情だ。
 
MMJの新市場が扱う生乳は当面、全国の流通量のごく一部だ。

取引の拡大には大手乳業の参加が要るが、従来の枠組みを通さない取引が活発になることを大手は複雑な思いで見ている。

生乳の安定確保は最優先事項。取引自由化は自社の調達体制を揺るがすとの懸念も抱いているようだ。
 
硬直的な指定団体制度のもとでは、酪農家は「品質向上や差別化の誘因を持ちにくい」(東京大学の本間正義教授)。

一方、国は酪農家に対し、指定団体を通じて飲用乳より安い乳製品向け生乳に補助金を出している。

酪農家が現行制度を捨てきれない理由だ。
 
政府の規制改革推進会議は指定団体制度の「抜本的改革」を議論している。

指定団体を通さない酪農家にも補助金を支給する案などには反対の声も強く、最終結論は秋に持ち越された。

改革には新たな取り組みを促す制度設計も欠かせない。

国産の子牛高騰、「相場天井破った」 農家経営を直撃

2016/8/18 23:25

国産牛の生産が難しくなりつつある。

子牛の仕入れ値が高騰し、食肉用に育てる農家の経営を圧迫。

牛肉の取引価格は「バブル」とも呼ばれるほど高いが、下落に転じれば生産コストを賄えなくなる。

環太平洋経済連携協定(TPP)の発効が米大統領選の影響で遅れたとしても、すでに国産牛生産はピンチだ。

畜産の現場を歩いた。

7月12日。

千葉家畜市場(千葉市)は子牛を売買する家畜商たちの熱気で満ちていた。

広島や徳島からも農家や家畜商が訪れる。

会場には子牛が次々と運び込まれ、壁際の大きな液晶画面に目はくぎ付けになる。

牛の生年月日や出生地と共に、スタート時の価格が出る。

参加者は手元のスイッチを押しセリに加わる。どんどん価格が上がっていき、手を離せば棄権となる。

最後の一人になれば落札だ。

セリの主役は、乳牛と和牛をかけ合わせた交雑種の子牛。

和牛よりやや安く、スーパーでよく見る「国産牛」の多くはこの種類だ。

今回は最高で51万円がつき、5年前に比べ8割も上昇した。
 
「高ければいいわけでもない」。千葉家畜市場を運営する千葉県家畜商協同組合の蜂谷良一理事長は警鐘を鳴らす。

牛の成長がいまひとつでも高値が付くと、価格と実態が合わなくなる。

例えば牛の膝に少しゆがみがあると、数百キロに成長する体を支えづらくなる。

落札しなかった参加者からは「全国の市場で本来の質を超えた価格も付くようになった」との声も漏れた。
 
子牛だと最も安い生後60日以内の「ヌレ子」が40万円台の最高値を付けた。

「相場の天井を突き破った」。

千葉県で1千頭の肉牛を育てる石上信幸さんはため息をつく。

もはや採算ギリギリの水準だが、大規模化した農業法人が買うという。

従業員の多い経営だとキャッシュを稼ぐために仕入れざるを得ないのだ。

 実は食肉となる国産牛の多くを支えるのは乳牛を生産する酪農家だ。

雌のホルスタインに和牛の精子を人工授精し、交雑種の子牛を産ませている。

価格が硬直的な牛乳より、肉牛も売った方がもうかる。

和牛と乳牛の交配率は本州以南だと51%に達した。

いま乳牛が産む子牛の過半数は肉牛だ。

結果として乳牛は減るので、先行きは徐々に交雑牛も減る。

 和牛の高騰も影響している。

国内で飼う黒毛和牛は159万頭と、直近ピークの2010年に比べ14%少ない。

繁殖農家は70歳代も多く、後継者不足で離農が続く。

和牛の子牛は全国平均で7月に1頭79万円。

ピーク時よりやや下がったとはいえ5年前の2倍強だ。

子牛を買う肥育農家には打撃となる。
 
佐賀牛を育てる原田畜産(佐賀市)の原田洋平さんも不安げだ。

農場で牛を指さし「子牛のとき70万円で買ったが、2年成長させて出荷するときの市況は不透明」と語った。

全国指標の東京市場では最高級の和牛の枝肉卸値が1キロ2800円台で頭打ちになってきた。

畜産を持続可能にするには、根本の子牛不足に対処する必要がある。